君の相手は＿【オリジナル】 (ページ3)

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Aside

執事「お嬢様、着きましたよ」

『ええ、ありがとう。いつも助かるわ』

執事「いえいえ、こちらこそ。では、いってらっしゃいませ。お嬢様」

「A様よ！」

「いつにも増して綺麗ね〜」

「羨ましいわ〜」

羨ましい…ねぇ……

こんな家系に生まれて嬉しいなんて、一ミリも思ったことはないわ。
だって、18歳までに結婚相手を決めるなんて嫌じゃない？…まあ、個人によるけどね。

『…ごきげんよう。皆様((ﾆｺｯ』

作り笑顔を貼りながら、挨拶を言う。

「「キャァァァァァ！！！」」

その一言で皆キャーキャー言う。
正直言うと、少し嫌気が差す。

そこに＿

蒼汰『やっほ〜、A。おはよう。』

『…おはよう。そこはごきげんよう、でしょ？』

蒼汰『え…僕には似合わないでしょ…ごきげんようなんて言葉』

『はぁ…』

ちなみにコイツは、蒼汰。私の幼馴染みで同級生。
頭脳明晰、運動神経抜群と高スペックな男子。
でも、料理が出来ない。

『…その手に持ってるの、何？』

蒼汰『…これ？卵焼き』

『いや、どこがよ！？』

いやいや、どっからどう見ても卵焼きじゃない。
黒い物体(ダークマター)よ。黒い物体(ダークマター)。

『なんでそうなるのよ…』

蒼汰『え…焦げすぎた』

『それでそんなになるわけだ…』

幼馴染みに嫌気が差すわ…