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二十八話〜父の肖像2〜 ページ29

「永井さん?」


敦が驚いたように云うと、谷崎が永井さん?と頚をかしげた。


「あ、永井さんはこの前話した異能特務課の···」


「ああ、花袋さんの時の!」


敦の説明に谷崎が思い出したように云う。
荷風は


「初めまして、武装探偵社の谷崎潤一郎さんですよね?異能特務課の永井荷風です。」


とにこやかに自己紹介をした。


「あ、どうも···」


谷崎が荷風に一礼する。
すると、谷崎が困惑したように、


「あの、永井···さん?その格好、もしかして···」


そう、荷風は今、帝丹高校の青いブレザーの制服を身に纏っているのだ。


「はい、ご察しのとおり、俺は現役高校生です。」


「え、高校生!?」


敦が吃驚仰天というように大声で云う。


「ええ···。そんなに驚きます?」


荷風自身、そこまで老けている自覚はないのだが。


「あ、別に老けてるとかじゃなくてですね、異能特務課っていうから、てっきり成人はしているものかと···」


敦が弁解するように両手を自身のからだの前で振りながら云う。
荷風は少し顔を歪めながら、


「はぁ···。まあいいです。」


と云った。

敦は安心したようにホッと息を吐いた後、ハッと気付いたように云う。


「あれ、高校生っていうことは、永井さんって僕より年下···?」


「確か中島さんって18ですよね。俺は高校二年生で、今年17ですので、確かに俺は中島さんより年下ですね。」


其れが何かと荷風が問うと、敦は


「いや、なんでもない···」


と云う。


「それで、お二人はこの事件を調査しに来ているんですよね?いいんですか?早く調査しなくて。」


荷風が呆れたように云うと、谷崎と敦は


「「ハイ·····」」


と弱々しく云った。

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チェスのクイーン - 有り難うございます!更新頑張ります! (2022年2月5日 18時) (レス) id: 12c047e2ba (このIDを非表示/違反報告)
AYA - この作品めっちゃ面白いです! 更新頑張って下さい! (2022年2月5日 12時) (レス) @page3 id: 38ab2f94d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チェスのクイーン | 作成日時:2022年2月4日 20時

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