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十五話〜容疑者か京極真8〜 ページ16

「おい、待てよ山村···因縁つけられたくらいで殺しなんてするか?」


いきなり京極に手錠をかけた山村に、咎める様に言う小五郎。
そんな小五郎に山村は反論する。


「何を言ってくれちゃって···何を言ってるんですか毛利さん。」


態々言い直した後、山村はやれやれといった感じで肩をすくめた。


「彼は今、私の巧みな話術で自白したんですよ!自分には動機があり、アリバイがないと·····」


(いや、巧みな話術もクソもないと思うんだけど。)


と荷風が心の中で思わず突っ込みをする。
特務課の人の方が山村よりずっと話術は上手い。


「けど、それだけで緊逮(キンタイ)はねぇだろ?」


正論だ。
京極が犯人じゃなかったら誤認逮捕をしたと問題になるだろう。
そうなった場合どうするのか考えているのだろうか。

コナンの方を見ると、呆れたような表情で山村を見ている。
どうやら山村は此れが通常運転の様だ。


「何言ってるの?真さんが犯人なわけないじゃない!!」


突然、園子の声がこの場に響いた。
まあ、いきなり恋人が殺人犯扱いをされたら誰だってこうなるだろう。
其の人を愛していれば愛しているほど。


「では、彼の無実を証明出来るんですか?」


「ええ、出来るわよ!」


山村の問い掛けに、もちろんというように断言する園子。


「だって真さんは·····真さんは·····」


園子は顔を赤らめながら叫んだ。


「とっても素敵で優しくて···いい人なんだから!!」


其の言葉に頬を染める京極。
何処か嬉しそうだ。
二人が相思相愛なのはよく分かったが、残念。
其れは証拠にはならない。

園子はハーハーと息が切れている。
顔が怖い。


「そうですよ、山村警部。」


荷風は助け船を出そうと思い、口を開いた。


「彼は犯人ではありません。」


其の言葉に怪訝な顔をする山村。


「何です?あなたも彼の人柄について語ってくれちゃう···語るんですか?」


「違いますよ〜」


荷風は何時もコナン達探偵が推理ショーをする時の様な笑みを浮かべた。


「被害者は電撃針器(スタンガン)で気絶させられた。だから違うんです。」

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チェスのクイーン - 有り難うございます!更新頑張ります! (2022年2月5日 18時) (レス) id: 12c047e2ba (このIDを非表示/違反報告)
AYA - この作品めっちゃ面白いです! 更新頑張って下さい! (2022年2月5日 12時) (レス) @page3 id: 38ab2f94d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チェスのクイーン | 作成日時:2022年2月4日 20時

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