憎悪 ページ33
し「……たった…それだけ……」
声が頼りなく震える
し「…たった、それだけ……たったそれだけの事で私をこんな目に合わせたって言うのですか!?」
込み上げる憎悪のままに、しのぶは叫んだ
し「どうして、こんなこと、するんですか……!なんでっ…!?」
A「しのぶが悪いんだよ?私を裏切ったりするから」
凍えるほど冷徹な声で紡がれた言葉と歪んだ笑みに首から鳥肌立つような打撃を受ける
A「話を戻そうか。何だっけ…あ、そうそう。この能力は一回その人に使うと二回目からは命令しなくても対象相手は自分の意思でその命令に基づいた行動をするの。凄いでしょ?」
し「…それで竈門くんたちを操ったのですか……」
A「ん?ああ、五感が優れてるんだっけ。でもね、残念だけど外れ。この能力はあんたにしか使ってないの」
し「っ…ありえません!あの子たちの優れた能力は私が一番分かってます!!あなたの嘘を見抜くことぐらい…「だって私、嘘をついていないもの」………は?」
ぽかんと口を開けたしのぶに、Aはニヤリと不気味な笑みを溢す
A「あなたが私を暴行したのは事実でしょう?」
し「───っ!!」
A「ふふっ…本当、バカよねぇ。しのぶ」
恍惚とした顔で嬉しそうに呟くAに、益々涙がこぼれ落ちる
A「勿論、義勇にも使っていない。どういうことか分かる?義勇は自分の意思で私を選んだってこと」
し「…っ……ふ…う…!」
A「明日の処刑の前に最後に一つだけ教えてあげる。私ね、あんたの処刑が決行される同時刻。お館様のご厚意で産屋敷家で義勇と祝言を挙げるの」
し「………し、祝…言……?」
A「お館様と柱の皆。竈門くん、我妻くん、嘴平くん」
し「………っ…」
A「カナヲとアオイ。なほちゃん、きよちゃん、すみちゃん」
し「…や、めて……」
A「大切で大好きな皆に祝われて私と義勇は夫婦になるの」
し「…いや…いやっ……」
A「私はこの世で一番の幸せな花嫁になるの。白無垢姿を見せてあげられないのは残念だなぁ」
し「いやああああああああっ!!」
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抹茶もち(プロフ) - ゼリーさん» 嬉しいです(*´・∀・`*) (2021年4月18日 18時) (レス) id: 4481fd6e11 (このIDを非表示/違反報告)
ゼリー - 続きがたのしみ (2021年4月18日 9時) (レス) id: 0e2fa8cd07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:抹茶もち | 作成日時:2020年9月5日 14時