悪女に花束を。２ (ページ32)

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復讐ページ32

A「あなたが裏切ったからよ」

私の目は、Aの歪んだ笑みを捉えた

し「…！？う、裏切った…？私が…？何を言って「宣戦布告したの覚えてる？」

言葉を遮り言われた言葉に、しのぶはビクリと肩を動かす

A「私が何も知らないとでも思っているの？…私があんたに宣戦布告をした次の日。蝶屋敷に行ったんだよ」

し「あ…」

しのぶは顔を真っ青にさせてAを見上げた

A「すごく楽しそうに話してたよね？私びっくりしちゃった。受けてたつと言った翌日に、その言葉をひっくり返しちゃってるんだもん」

し「っ…ちが、それは…！」

A「私ね、嬉しかったんだよ。『話してくれてありがとう』って言ってもらえて。勝負の行方がどうなるか分からなかったけど、すごく恐かったけど、例え自分が負けても、しのぶが幸せになるなら心から祝福しようって…そう思ってた」

し「……っ！」

ブルブル震える身体に信じられない思いで、Aを見やると奇妙に光る瞳が目に入った

A「それなのに、あんたは…！！」

煮えたぎる憎悪に全身が震える

A「あの時、私がどんな思いをしたか分かる！？信じてた親友に当たり前のように裏切られて！！どれほど惨めだったか！！」

バクバクなる鼓動を落ち着かせながら小さく深呼吸をし、体を震わせるしのぶに追い討ちをかけるかのように言葉を続ける

A「…だから決めたの。私の決意を見事に裏切ったあんたに復讐してやるって」

その言葉に、視界が歪み両目から大粒の涙が流れ落ちた