幻滅 ページ46
冨岡side
まさか、あのような醜悪だったとは───
冨岡は自分の腕の中で泣き疲れて眠ってしまったAを見ながら唇を噛んだ
親友とは、かけがえのない存在だ
互いに心を許し合い、理解し合って、一緒にいるととても居心地が良い存在が親友だ
それなのに、どうしてだ?
肉体的にも
精神的にも
傷つけ、裏切った
どうして、そんな酷いことが出来る?
Aは誰も責めなかった
一番傷ついているはずなのに、あの女の裏切りを許した
何一つ悪いことなどしていないのに
あの女のために自らその頭を下げ、必死に許しを乞うた
『親友』だと叫ぶあの女の言葉を信じ
柱として多岐にわたる役目と実力をあの場にいた誰よりも早く判断し必要な存在だと主張した
それなのに、だ───
何故これほどまでに優しいAを悲しませる?
あの女にとって、親友の定義とはなんだ?
自分の私利私欲のためなら相手が傷ついても構わないのか?
冨「そんなの、親友ではない…」
もう一度、自分の腕の中で眠るAに視線を落とす
あの日、紫陽花の簪を差したAを見て美しいと思った
男が女に簪を贈る意味は知っていたが、あの時はそこまで深く考えず半ば強引にAの髪を結いあげた
それから毎日、Aはあの簪を大切に身につけていてくれた
意識のないまま、あの女に奪われた簪を取り返そうとしていた
他の誰でもない、俺からの贈り物だから嬉しかったんだと言ってくれた
初めて人を愛しいと思った───
冨「お前のことは、俺が守る」
冨岡は眠るAの唇にそっと自身の唇を重ねた
134人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
お嬢 - パスワードを教えていただくことはできますか? (6月7日 20時) (レス) id: 976ebbb59a (このIDを非表示/違反報告)
さつまいも(プロフ) - パスワードを教えていただくことは出来ますか? (5月16日 3時) (レス) @page3 id: a873a924af (このIDを非表示/違反報告)
さとり - この小説の続きが見たいのですがパスワードが分からんです、、教えてもらえますか? (2023年4月3日 18時) (レス) @page1 id: a3f9ea454b (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 抹茶もちさん» 久しぶりの更新見たよ🐶😺は元気(´・ω・`)?♥️ (2023年2月13日 15時) (レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶もち(プロフ) - なななななさん» リクエストにお応えして、コナンの悪女主…『ライアーラブ』を作りました!是非お目通しお願いします(*^^*) (2021年5月12日 0時) (レス) id: 4481fd6e11 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:抹茶もち | 作成日時:2020年8月17日 22時