卑劣 ページ43
「そこまでだ」
ふいに真後ろから声がかかり肩口から顔が覗いた
し「!?冨岡さ〈ドガッ〉っ…!!」
気配もなく現れた冨岡に驚いて横に飛び退いた瞬間
重い衝撃が背中に走り、後ろを振り向いて確認すると、そこには片足を浮かせている煉獄の姿があった
冨「遅くなってすまない」
しのぶの横を過ぎ、冨岡は呆然と地面に座り込むAを抱き寄せる
A「っ………う、うわ〜んっ!!」
優しい手つきで背中を撫でられ、我に返ったAは子どものように大声を上げて泣き始めた
し「あ、A…!」
Aの泣き声に、地面に尻もちをついて煉獄を見上げていたしのぶは慌ててAに手を伸ばそうしたー…が
煉「触るな」
冷たい声が降ってくるのと同時に躊躇なく手の甲を踏みつけられ、しのぶは顔を歪めた
し「うっ!!」
手の甲の皮膚が破れ血が滲み、手のひらに小石が食い込む
それでも唇を噛み締め顔をあげて見れば
冨岡さんはまるで私からAを遠ざけ、守るようにその両腕の中にAの身体を抱き抑えていた
し「あ……っ」
煉「まさか貴様がここまで卑劣だったとは」
し「ち、違っ…「またお得意の “ 違う ” か」
しのぶの胸に衝撃と息苦しさが襲う
眉間に皺を寄せ、眉を吊り上げた煉獄の表情と自身の胸倉を掴む力強さから怒りの程度が伝わる
し「っ…れ、煉獄さ……!」
煉「ふざけるのも大概にしろ!!」
煉獄の怒声が辺りに響く
大気が揺れたような迫力と怒りに満ちた燃えるような眼差しに、しのぶは顔を真っ青にさせガタガタと体を震わせた
煉「どこまでAを傷つければ気がすむ?どこまでAを裏切れば気がすむ?親友だと豪語しておきながら、柱の名を背負っておきながら、貴様の言動と行動は酷く醜く卑劣極まりない!!」
し「っ…わ、私の意思ではありません…!私は本当にAに謝ろうと…」
冨「では何故、お前の任務がAに渡っている」
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お嬢 - パスワードを教えていただくことはできますか? (6月7日 20時) (レス) id: 976ebbb59a (このIDを非表示/違反報告)
さつまいも(プロフ) - パスワードを教えていただくことは出来ますか? (5月16日 3時) (レス) @page3 id: a873a924af (このIDを非表示/違反報告)
さとり - この小説の続きが見たいのですがパスワードが分からんです、、教えてもらえますか? (2023年4月3日 18時) (レス) @page1 id: a3f9ea454b (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 抹茶もちさん» 久しぶりの更新見たよ🐶😺は元気(´・ω・`)?♥️ (2023年2月13日 15時) (レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶もち(プロフ) - なななななさん» リクエストにお応えして、コナンの悪女主…『ライアーラブ』を作りました!是非お目通しお願いします(*^^*) (2021年5月12日 0時) (レス) id: 4481fd6e11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:抹茶もち | 作成日時:2020年8月17日 22時