恥ずかしいかぎりで ページ25
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A「すみませんでした…」
真っ赤になってしまった両目に冷えた手拭いをあてながら、Aは恥ずかしそうに謝罪の言葉を述べた
冨「別に構わない」
甘「いいのよ、気にしないで!」
A「…あの……しのぶは…いま…」
その言葉に冨岡と甘露寺は眉を寄せ、目配せをした
甘「…あの人なら謹慎処分を受けているわ」
A「き、謹慎!?」
甘「Aちゃんが寝ている間に裁判があったんだけど、証拠が揃ってるにも関わらず自分はやっていないって否定していて…記憶の混濁を理由に無罪を主張したのよ!」
甘露寺の目は怒りに染まっていた
冨「時期に第二柱合裁判が開かれる。その時はAの証言が必要になるが」
A「…わかりました」
甘「大丈夫?無理なら出席を断ってもいいのよ?」
A「いえ、平気です。…しのぶがどうして、あんなことをしたのか真実を知りたいんです」
決意を込めたAの瞳に、甘露寺はゆっくり頷いた
その時ー…
『ごめんくださーい』
玄関からの呼び声に、甘露寺は首を傾げながら腰を浮かせた
甘「はーい!…誰かしら?ちょっと行ってくるわね」
A「あ、はい」
パタパタと慌ただしく出ていく甘露寺を見送り、部屋に残された二人は沈黙したが、暫くしてからAはおずおずと冨岡に話しかけた
A「………あの、冨岡さん…」
冨「なんだ」
A「冨岡さんは、いつからここに?」
冨「三日前から」
A「三日前?…ってことは私三日の間ずっと寝ていたんですか!?」
冨「そういうことになる」
A「は、恥ずかしい…!」
冨「?何故だ」
A「不甲斐ないです…時期柱候補なのに暴行で寝込むなんて…」
冨「Aのせいではない」
シーン…
またもや沈黙が続くが、次に口を開いたのは冨岡だった
冨「…すまない」
A「え、何がですか?」
冨「俺は不死川にはなれない」
A「へ?」
冨「だが、うわ言で聞いて俺の手から返したかった」
A「?…あ、簪ですか?」
コクリと頷いた冨岡に息を吐くが、その前の不死川にはなれないという言葉の真意が分からず、Aは首を傾げた
冨「俺なんかの贈り物を大切にしてくれていると知って嬉しかった。だが、これが不死川ならお前にとってどれだけ良かっただろうと思う」
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お嬢 - パスワードを教えていただくことはできますか? (6月7日 20時) (レス) id: 976ebbb59a (このIDを非表示/違反報告)
さつまいも(プロフ) - パスワードを教えていただくことは出来ますか? (5月16日 3時) (レス) @page3 id: a873a924af (このIDを非表示/違反報告)
さとり - この小説の続きが見たいのですがパスワードが分からんです、、教えてもらえますか? (2023年4月3日 18時) (レス) @page1 id: a3f9ea454b (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 抹茶もちさん» 久しぶりの更新見たよ🐶😺は元気(´・ω・`)?♥️ (2023年2月13日 15時) (レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶もち(プロフ) - なななななさん» リクエストにお応えして、コナンの悪女主…『ライアーラブ』を作りました!是非お目通しお願いします(*^^*) (2021年5月12日 0時) (レス) id: 4481fd6e11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:抹茶もち | 作成日時:2020年8月17日 22時