推しとゼロ距離(降谷零)73-10

リクエスト３ ー夢主ver. ページ3

【酒は飲んでも飲まれるな】





安「おやおや…これはまた…」



僕の目の前で広がる珍しい光景に思わず、ふうっと肩で息をした


A「うへへへへ」



なんですか、その笑い



顔を真っ赤にして、うつろな表情をしているAさん


意識はかろうじてあるみたいですが…焦点があっていないようですね



安「まさかここまで弱いとは…」



アルコール度数は数パーセント程度で低め。とても飲みやすいファジーネーブルで酔ってしまうとは…



A「透しゃ〜ん！！」


安「おっと！…危ないですよ、Aさん」


床に座る自分目掛けて、ソファーから落ちるように抱きついてきたAを安室は慌てて抱き止める


安「Aさん、お水飲みましょう？」


A「ん〜…もう飲めな〜い！アハハハハハ！！」


安「……………」



ダメだ、これは



安室はとりあえず、Aを寝室へ運ぶことにした


A「んー…透さ〜ん」


安「はいはい。なんですか？」


A「どこ〜」


安「ここにいます」


A「あ、ほんとだーー！ふへへへっ」


おかしな笑いをするAをベッドまで運び、布団をかけると水を取りにリビングへ戻ろうとした

その時ー…


A「ダメーー！！」


安「！！？」


いきなり腕を引っ張られ、安室はAの隣へすっ転んだ


安「Aさん！危ないじゃ「いっちゃダメー！」


言葉を遮り、安室の上に馬乗りになったAはギュウギュウと腕に力を入れて抱き着いた


安「お水を取りに行くだけですよ」


A「いらないもんねーーっだ！」


安「………」


駄々っ子のような言い方に、安室は思わず苦笑する


A「透しゃんは私と一緒に寝るのー！」


安「一緒に寝るんですか？」


A「寝る！だからどこにもいっちゃダメよー！」


安「でも、いつも恥ずかしがって暴れるじゃないですか」


A「嬉しいから仕方ないのー！」


安「嬉しい？なにが嬉しいんですか？」


A「えっとねー…透しゃんに〜…ぎゅうってしてもらって〜ちゅうってしてもらえるの〜…きゃああああ！」


安室の上で足をバタつかせたAは、目を見開いて固まるる安室の顔を覗き込んでへにゃりと笑った


A「だーいすき！」


ちゅうっと音をたてて安室の唇に自分の唇を重ねたAは満足したのか、そのままグッスリと寝てしまった





後に、褐色肌を真っ赤に染めた安室を残してー…

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