【募集企画小説】ヨコハマのイレギュラー達【文スト】

人生万事塞翁が虎 其ノ拾陸 ページ18

「三ツ扇様。首領がお呼びです」

黒服に言われ、現在首領の執務室だ

「首領、こちらが朧夜弓月が渡してきた封筒です」

私はこの封筒の内容を知っている。

なぜかって…だいたい想像出来るからだ

「読み上げておくれ」

「はい」

首領が仕事モードの時は楽だ…

「[鴎外へ。誰か言わなくても私が誰か分かるな？

弓月に手紙を頼んだが弓月のことだ。イラギュラーの誰かに渡しているだろう。

さて、明日、午前10時までに赤レンガ倉庫に来い。イレギュラーは連れてきてもいい。

諭吉にも同じ内容を送っている。あちらには太宰治も連れてくるように言っている。

鴎外は中原中也でも連れてこい。意味は無いがな]…とのことです」

弓月…武装探偵社にも接触していたのか

「そうかい。黎霞ちゃん、明日、ついてきてくれるね？」

明日、裏切ろうか…

「ご命令とあらば」

…いや、首領のことだ。私がそう考えていることすらお見通しだろう。

治あたりに相談しようか…

「失礼します」

とりあえず、部屋に戻ろう。


そうして部屋に戻ると、携帯を開き治に電話をかける

「治、明日のことだが…」

『嗚呼、小泉さんか』

「それは誰なんだ？」

そう聞くと治は少し黙る

『…森さんや社長、種田教官に敬愛されていて夏目先生の恋人としか…』

それって凄すぎないかい？

まぁ、それは置いといて…

その人物に会うだと…？

小泉とやらは一体何を考えている…？

私たちをイレギュラーと呼ぶあたり、トリップには気づいているのだろう。

いったいどうなることやら…

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