人生万事塞翁が虎 其の拾四 ページ16
グォォォォォォオオオ
白虎となった敦が三人に襲いかかる。
三人はひらりと避け、敦は木箱に突っ込んでいく。
がまた襲いかかる。
「こりゃ凄い力だ。人の首くらい簡単に圧し折れる」
「馬鹿なことを言ってないでさっさと何とかしろ…恥をしれ」
太宰の気の抜けた科白に來夢がすかさずツッコむ。
「来夢さんに言われちゃ仕方ないか。……榊木ちゃん!ここは一つ頼むよ!」
太宰が珞に声をかける。
そんな会話を続ける太宰達だが、敦の追撃は止まらない。
その内、太宰が壁に追い込まれる。
「おっと」
前を向くと白虎がトドメを指すべく飛びかかってくる。
「獣に喰い殺. される最後というのも中々悪くはないが_」
太宰と虎の間に人影が現れる。
「君では私を殺. せない」
「敦君………『落ち着きなさい』」
その声が響いた時、敦の動きが鈍り二人の目の前で止まる。そして太宰が敦に触れる。
「私の能力は__あらゆる他の能力を触れただけで無効化する」
その科白と同時に敦の姿が戻っていく。そしてそのまま太宰にもたれ掛かる。
「男と抱き合う趣味はない」
が、太宰が敦を剥がす。
「助かったよ、榊木ちゃん」
太宰の言葉に顔を背ける珞。
「二人とも怪我はないか」
その二人に來夢が近づき声をかける。
二人は頷く。
と、太宰が徐にポケットに手を突っ込み“ある物”を取り出す。
ある物……それは盗聴器だった。
三人は顔を合わせ、頷く。
「これ以上は情報はあげないから__
黎霞」
珞の言葉と同時に盗聴器を落とし、踏み壊す太宰。
「やはり、盗聴されてたか」
來夢が目を伏せる。
「…なんでもっと早く壊さなかったんですか?」
「いやぁなんとなく?」
太宰の答えに苛つき、殴る二人。
「おい 太宰!」
倉庫に男の声が響いた。
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ナタデココ(プロフ) - 弓月さん» ありがと (2018年6月30日 23時) (レス) id: 67a39a2c5a (このIDを非表示/違反報告)
弓月(プロフ) - あ。続編くっつけたの (2018年6月30日 23時) (レス) id: 32509f2cb7 (このIDを非表示/違反報告)
ナタデココ(プロフ) - 弓月さん» wwwwwww (2018年6月30日 23時) (レス) id: 67a39a2c5a (このIDを非表示/違反報告)
弓月(プロフ) - ナタデココさん» ありがとつ。この恩は3分後まで忘れない← (2018年6月30日 23時) (レス) id: 32509f2cb7 (このIDを非表示/違反報告)
ナタデココ(プロフ) - 弓月さん» いいぜ← (2018年6月30日 23時) (レス) id: 67a39a2c5a (このIDを非表示/違反報告)
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