人生万事塞翁が虎 其ノ拾壱 ページ13
「云っただろ、武装探偵社は荒事専門だと」
国木田が中島に関節技を極めている
「茶漬け代は腕1本かもしくは全て話すかだな。」
「……っ!」
このまま国木田が力を加えれば
中島の腕はポキリといってしまうだろう。
「まあまあ国木田君」
「御前がやると、情報収集が尋問になると
社長に何時も云われているだろう
敦の腕が折れたらどう責任をとる…
取り敢えず、離せ。」
「……ふん」
和泉の言葉により国木田は中島の腕を離した
「それで?」
「……うちの孤児院は
あの虎にぶっ壊されたんです。
畑も荒らされ、倉も吹き飛ばされて_____
死人こそ出なかったけど
貧乏孤児院がそれで立ち行かなくかって
口減らしに追い出された………」
「そりゃ災難だったね」
「“災難だったね”で済まないだろ太宰…」
「それで小僧
“殺されかけた”と云うのは?」
「あの人食い虎_______
孤児院で畑の大根食ってりゃいいのに
ここまで僕を追いかけてきたんだ!
…あいつ僕を追って街まで降りてきたんだ!
空腹で頭は朦朧とするし何処をどう逃げたのか」
「それ いつの話?」
太宰は顎に手を当て、中島に問う
「院を出たのが2週間前
川で彼奴を見たのが_____4日前」
「確かに 虎の被害は
2週間前からこっちに集中している
それに4日前に鶴見川で虎の目撃証言もある」
太宰も和泉も榊木も暫く考え……
「「敦/君 これから暇?」」
声を揃えて云った
「……猛烈に嫌な予感がするのですが」
「御前が“人食い虎”に
狙われているのならば好都合。」
「虎探しを 手伝ってくれないかな」
「いいい 嫌ですよ!
それってつまり“餌”じゃないですか!
誰がそんな」
「報酬出るよ」
「!(報酬……!!)」
1文無し故に、中島は報酬と云う一言に釣られた
「国木田君は社に戻ってこの紙を社長に」
「おい、5人で捕まえる気か?」
「…国木田、黎霞は帰った。」
「は?…… はあ?!居ない?!」
三ツ扇は何時の間にか姿を消していた
「…“______”」
「どうしたの來夢?」
榊木が和泉へ問う
「ん?…何でもないぞ」
「まぁ、いいから……ね?」
そう言い、太宰は国木田に紙を押し付ける
「ち、因みに報酬はいかほど…?」
胡麻をするような手つきで中島は問う。
「…これぐらいだ。」
和泉は金額が書かれた紙を敦に向ける
「ですね〜」
「!!」
…余り言えないが、
紙には零が沢山付いている_______
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ナタデココ(プロフ) - 弓月さん» ありがと (2018年6月30日 23時) (レス) id: 67a39a2c5a (このIDを非表示/違反報告)
弓月(プロフ) - あ。続編くっつけたの (2018年6月30日 23時) (レス) id: 32509f2cb7 (このIDを非表示/違反報告)
ナタデココ(プロフ) - 弓月さん» wwwwwww (2018年6月30日 23時) (レス) id: 67a39a2c5a (このIDを非表示/違反報告)
弓月(プロフ) - ナタデココさん» ありがとつ。この恩は3分後まで忘れない← (2018年6月30日 23時) (レス) id: 32509f2cb7 (このIDを非表示/違反報告)
ナタデココ(プロフ) - 弓月さん» いいぜ← (2018年6月30日 23時) (レス) id: 67a39a2c5a (このIDを非表示/違反報告)
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