阿吽の呼吸は途切れない 其の拾弐 ページ5
町中を一つのバイクが走っている。
「で、場所は何処なんだ!」
バイクを運転手する男__中原中也が問いかける。
「気象観測跡地……と言ったら分かりますか?」
その問いかけに珞が答える。二人は今、攫われた三ツ扇黎霞、太宰治、白月香の三名を救うべく敵の根城に向かっているのだ。
(………黎霞、あの時のこと思い出してなきゃ良いけど)
珞は場所を聞いた時からある不安を抱いていた。
その場所は自分……いや、達にとって忘れられない場所だった。
__
バイクを飛ばす事数十分。二人は無事に跡地に着いた。
「…此処か」
「どうします?別れて探しますか?」
珞が中也に問いかける。
「そうだな、じゃ、手前はそっちから行け」
そう言い、中也は一人歩いていく。
反対側を歩いていく珞、少しすると人影が見えてきた。
「…俺の相手はあんたか」
人影の正体は男だった。
「とりあえず、くたばれよ」
【榊木珞VS二葉亭四迷】
一方、反対の道を歩いていた中也。彼は非常に苛立っていた。
そんな彼に近づく気配が一つ。その気配を感じた中也は即座に避ける。
その場所は見事に凹んでいた。
「なぁんだ。女の子じゃないんだ」
「あ?誰だ手前」
その気配の正体は男だった。
「男に興味ないんだ。だから早々に終わらせる」
【中原中也VS永井荷風】
__
その頃のマフィア地下牢
そこで一人の男が眠っていた。周りは茨が張り巡らされており、宛ら茨姫の様だ。
そこに近づく人物が一人。
「起きなさい、______君」
牢の中にいた男が起きる。
そして、男を起こした人物__森鴎外がクチを開いた。
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クシナデソーマ(プロフ) - 更新終わったでおじゃる (2018年12月31日 12時) (レス) id: cf04d087dd (このIDを非表示/違反報告)
クシナデソーマ(プロフ) - 更新するでおじゃる (2018年12月31日 12時) (レス) id: cf04d087dd (このIDを非表示/違反報告)
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