【文スト】Stray Love

片想い:中島敦<中木寸> ページ2

Aside

私の好きな人。

……ほら、今ちょうど来た。

「おはようございます！」

「おはよー！」
「おはよう」

彼のデスクは、運の良いことに私の隣。
…ってまぁ、隣だったから
余計に好きになれたのかも知れないけどね。

『おはよう、敦くん』

敦「Aさん、おはようございます」

彼の名前は中島敦。
私より2つ年下の18歳。

『今日も1日頑張ろう！』

誰に言うでもなく、
ただ自分への景気付けに発した言葉でさえも、
敦くんは笑顔で返してくれるんだ。

敦「頑張りましょうね！」

そんな少年らしい健気な所が好き。
可愛らしい笑顔が好き。

隣をチラッと見ると
敦くんはもうPCの画面に集中していた。

調査報告書用の画像の整理をしているのだろう、
自分で撮ったはずの写真を見ながらも顔が怯えている。
......ヤクザの喧嘩話に巻き込まれたのね。

そんな少し臆病な所も好き。
それでもいざという時は立ち向かえる、
そんな勇気を持っている。
強くて優しい、
そのギャップもまたたまらなく好き。

でもまぁ、年下に手を出すほどの勇気はない。
敦くんにも、きっと素敵な釣り合う人がいる。

ここは大人の対応で一歩引いておく。
"私は彼が恋愛対象としてとても好き"
そこまでに留めて置こうと決めた。

関係無いけど私、小学校の頃はよく
うさぎ小屋に行ってたっけ……。

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