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標的141 人間とは ページ46

「初めまして‥‥ですね。私は数珠丸恒次と申します」

「じゅ、数珠丸恒次‥‥!」

数珠丸恒次と言ったら、天下五剣の一振りじゃないか‼

「おやおや、近くで見ると大きいね‥‥身長のことだよ?」

「うわッ⁉お、お前は‥‥?」

「僕はにっかり青江さ、そこにいる数珠丸さんとは同じ青江派で兄弟‥‥みたいなものかな。僕らは昨晩遠征から帰って来たんだ」

にっこりと笑って幽霊みたいに突然現れたにっかりは、お茶を用意するからゆっくりしていってと言って部屋を出て行った。

「そ、それで何故俺に会いたいと?」

「新しい刀剣男士が来たと報告がありまして、是非お話してみたかったので鶯丸さんにお願いしたんです」

今の俺の人の身体得た後の生活など、少し長話をしていたら、にっかりが見たことのない湯呑みを盆に乗せて戻ってきた。

「紅茶と、白くて濃厚な‥‥プリンのことだよ?」

さっきから紛らわしい言い方をするな‥‥このにっかり青江と言う者は。

目の前に置かれた“ぷりん”と言う食べ物は、豆腐のような弾力のありそうに見えた。

匙で掬い、口の中に入れてみた。

「‥‥ッ美味い!」

白いぷりんが舌にとろとろと崩れ、この黒っぽい液体の甘味に絡まれる。こんなに美味いものを人間は作ったのか⁉

「お口に合って良かったです。主からそこのプリンは美味しいから買ってきてくれと頼まれたんです」

「ッ‥‥」

あいつが‥‥。

「大包平、少しは人間を理解したらどうだ?」





バンッ‼








俺は怒りに任せ、思い切り机を叩きつけた。









「あいつは‥‥人間は‥‥俺達を好機の目で見ながら平気で身体を切りつけ、命を弄ぶ奴らだ‼そんな奴らの考えなど理解したくもないッ‼」

「大包平さん」

俺はハッと我に帰る。数珠丸恒次は静かに、まっすぐと俺を見つめていた。

「‥‥これは私から見た今の主の話です」

数珠丸恒次は急に話を切り替えるように言い出した。

「主は貴方達と同様、組織の人間達に実験台にされていました」

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作者名:☆にゃんロック☆ | 作成日時:2019年3月14日 22時

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