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#3 ページ37

「こ‥‥これは違うんです若きヒバリさん。俺は別にA姉さんを誘惑している訳でも、邪な気持ちでやっている訳じゃ‥‥」

「どうでも良いよ‥‥咬み殺すから」

ああランボ‥‥今までありがとう‥‥ウザかったけど。

俺は心の中で合掌すると、


ポンッ‼


『‥‥へ?』

「んあ?」

煙が上がると、Aさんの足元には元のランボが座っていて、その手には沢山のお菓子を抱えていた。

良かった‥‥今ので丁度5分経ったんだ。

「おい牛さんもっと飴よこせ‼」

『牛⁈』

ホッとしたのも束の間、ランボの発言に皆んなギョッとした。ランボはそんなのお構い無しにAさんの振袖の裾を引っ張る。

一方牛呼ばわりされたAさんは相当ショックを受けた様子だった。

『そういえばここ最近、つい食べ過ぎたかもしれない‥‥』

「あ‥‥えと‥‥」

山本と獄寺君が急いでランボを回収しにいったが、Aさんはお腹をさすり落ち込んでいた。クロームは必死に励まそうとしているが、口数が少ない彼女は何て声を掛ければ良いのか迷っているみたいだ。

「そんなに太った事を気にしてるなら、後で僕と戦ってよ」

何逆鱗に触れてるんですかヒバリさん‼

『‥‥今なんて?』

ほらぁ‼もう目が笑ってないよ‼

「子供に太ってるって言われて落ち込‥‥」

ヒバリさんこれ以上は辞めて‼ランボがどっちを意味で言ってたのかわからないけど、ここを戦場にしたく無い‼

「まあまあ二人共、俺が今さっきの取り札取ったから、ゲーム再開としようぜ‼な?」

山本ぉぉ‼ありがと‼これであの二人もかるたに集中してくれる‼

「“アレは何だ パイナップルじゃないよ 頭だよ”」

‥‥あれ?

「さっきから“あ”から始まる札しか聞いてないんだけど‥‥」

「そりゃ全部“あ”しか無いからな、言わなかったか?」

「聞いてないよ‼」

「うおおおおおおおっ‼きょぉくげぇぇん‼」

突然お兄さんが目の前にある札を大量に抱え始めた。

「何やってんだよ芝生頭‥‥」

「札が全部“あ”であるのならば、この中のどれか取ってる筈だ‼」

「いやほぼお手つきだよ‥‥」

2020枚全部“あ”しか無いからってそんな無茶苦茶な‥‥。

『だが全部違う札だが?』

「何ィ⁈」

Aさんとクロームが一枚一枚確認した結果お目当の取り札は無かったようだ。

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作者名:☆にゃんロック☆ | 作成日時:2019年3月14日 22時

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