標的129 顕現 ページ30
次の日、リボーンから山本の家に集合する様にと言われ、山本の家である寿司屋に訪れる。するとそこには獄寺君達や京子ちゃん、ハル、ディーノさんまでいた。獄寺君達は指にはめたり、首にチェーンを通してリングを身に付けていた。
「‥‥あれ?Aさんは?」
店を見渡すがAさんの姿が見えない。
「あー‥‥アイツな、恭弥との約束守りに行ったから来ねえだろうよ」
「Aさん来ないんですか⁉ショックキングです〜‼」
「久しぶりにお話したかったな‥‥」
京子ちゃんとハルは凄く寂しそうな様子だった。
京子ちゃんのシュンとしてる顔‥‥可愛い‼
俺はそんな可愛い京子ちゃんに癒されながらも、ディーノさんの側に行き、ずっと気になっていたことをこっそり聞いてみた。
「あのーディーノさん、やっぱりヒバリさんってAさんの事‥‥」
「お?なんだツナも気づいてたのか?最初は驚いたぜ、なんせあの恭弥に好きな女がいるなんてな‼」
「や、やっぱり‼そうだったんですか‼」
「ああ‼しかも、あの様子じゃかなり惚れてるな。そりゃそうか!Aはあんなにも美人だからな‼」
確かにディーノさんの言う通り、Aさんは美人でスタイルも良い、その上優しい性格だから学校の男子達からは“美人転校生”と呼ばれている。
あの群れることが嫌いな一匹狼のヒバリさんが誰かを、それもAさんを好きになるなんて‥‥。
俺の中でヒバリさんに対する印象が、少しだけ変わった。
***
『我、審神者と名乗る者、その物の身を写さん』
ポタポタと私の血が垂れてくる‥‥そしてその血は刀が一滴残らず全て吸いこむ。
ガキンッ‼
「ははは、中々威勢の良い刀が来たな」
目の前には真っ向から切ろうとする刀が見えた。あと一歩でも遅ければ私の身体は真っ二つに分かれていただろう。
「‥‥何故避けなかった人間、今そこに居る三日月宗近が阻まなければ貴様は死んでいたぞ」
赤い髪を持つこの男こそ、私が今顕現した刀剣男士だ。
『避ける気は無い』
「舐めるな人間‼俺はそこに居る天下五剣程軟弱者では無いぞ‼」
ようやく見れた灰色の瞳は、怒りや憎しみに染まっていた。
『私は一切舐めていない。それに三日月は私を守ってなどいない、
「ッ‥‥‼」
『この部屋にいる限り彼等は絶対に私を守らない、私を殺しにかかる奴は私自らの手で‥‥お前を殺す』
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作者名:☆にゃんロック☆ | 作成日時:2019年3月14日 22時