初めまして ページ4
「今から転校生を紹介する」
先に教室に入ってた___今初めて知ったけど___先生が、その言葉を口にすれば教室内は一気に騒がしくなった。
廊下まで聞こえるくらいだから、勿論他のクラスにも聞こえたのだろう、両隣のクラスから何名かが廊下に出て私の事を凄く凝視してきた。
そしてその人がクラスに戻れば聞こえる「スッゲー美人!」という言葉に顔に熱が集まるのが分かった。
「入って良いぞ」
先生は何度その言葉を口にしたのか。周りが騒がしく私の耳には届いてなかった言葉がやっと私の耳にまで届いた。
その口調は若干の苛立ちを含んでおり、いくら呼んでも気付かない私に対して若干腹を立てたのだろう。
「はい」
軽く、緊張しながらも返事をして教室に入れば、一気にクラス中の視線が私に集まる事が分かった。
大量の視線が、私の体に付き刺さった。
緊張を抑える為に小さく息を吸って吐けば、前を向いて声を上げた。
「福島県から引っ越して来ました。神谷Aです。……よろしくお願いします!」
緊張しながらも顔を下に下げれば聞こえてくる笑い声。
どこか、駄目だったのだろうか。
不安が募りに募り、中々下げた顔を上に上げる事が出来ずに居た。
だけど、そんな不安は無駄だった様で
「いつまで頭下げてんのーっ!」
「セーラー服可愛いー」
「よろしくー!!」
「緊張し過ぎ〜」
聞こえてきた声は私を歓迎する声だった。
…目頭が熱くなってきた気がする。
これだから泣き虫は……涙腺が!と必死に涙を止めようとしたが、ある人を見付けた事でその行為は無駄なものとなった。
「Aちゃん……?」
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作者名:葭歹 。 | 作成日時:2018年9月17日 8時