107話 ページ8
人魚からしてみれば、千津さんが遊んでくれることにとても嬉しく思ったんだろう
だからこそ、血を欲しがった時絶望したんだろうね
笹舟「━━━━━私の心を覗いたね夏目。━━━━━そうさ、私は彼女に失望して意地悪をしてやろうと、小瓶にはぶどうの汁を入れてやったのさ」
やっぱり血じゃなかった
笹舟「そしてあの子は泣きそうな顔で笑って「ありがとうって━━━━━━・・・私はその時自分自身に失望してしまったんだ人間に関わるとろくなことがない━━━━━でも・・・良かったんだね。伝えてやってくれ夏目・・・私の・・・私の友人に・・・意地悪してごめんって」」
夏目「━━━━━待て笹舟・・・自分で伝えろ」
『そうだ!千津さんだってきっと・・・』
消えようとする笹舟を引き止めていると千津さんが来た
千津「人魚さん・・・」
嬉しそうに笹舟を呼ぶ千津さん
笹舟「元気で」
笹舟はそれだけ言って消えてしまった
夏目「聞こえましたか?千津さん」
千津「えぇ、あの時とおなじ優しい声が・・・」
『それは良かったです』
その後、本当のことを話した
ぶどうの汁で不死になれる訳もなく
気になった貴志に付き合い数日駅に張り込んだ
そして、写真を見せてもらった蛍一さんにそっくりの人を捕まえることが出来た
千津「━━━━━そう、お孫さんだったの」
夏目「えぇ、塾で時々あの駅に」
『お孫さん、千津さんにおじいさんのこと聞きたいそうですよ』
千津「え?」
『もう時期・・・』
夏目「あ、来た」
お孫さんだったことを報告することが決まった時、お孫さんが聞きたいことがあるからと、日時を聞いてきた
夏目「蛍一さんが亡くなったのは3年前だそうです」
『とてもて幸せだったそうですよ』
人混みから現れたお孫さん
千津さんは嬉しそうに笑って泣いた
そばにいて欲しい
そばにいたい
願ってそれが叶うことの貴重さを
みんな
噛み締めて生きている
きっと
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作者名:闇黒嶺 | 作成日時:2022年3月25日 6時