139話 ページ40
名取「キミたちがのんびり考えてるのはカイが遠くにいるからだ。偽善的だよ。キミたちの大事な人たちの近くにアレが、状態不明なものがもしいることを知ってもそんなで居られるか?」
周さんの言葉に貴志はなんとも言えないようだった
名取「手伝えとは言わないよ。キミたちには向かない。でも邪魔はしないでくれ」
『カイが悪いものなら確かに放っておく訳にはいけないことはわかった』
夏目「・・・でも、名取さんも見てたなら知っているでしょう?彼はおれの友人です。退治されるのを黙って見てはいられません!」
名取「これは、随分前に花佳にも言ったことだけどさ。そろそろキミにとって、大事なものは人なのか妖なのか決めたらどうだ。もう、妖なんかに構ってもらわなくてもキミを見てくれる人たちが見つかったんだろう」
風が吹いた
名取「髪に葉っぱが・・・」
周さんが貴志の髪についたらしい葉を取ろうとしたが貴志は走って行ってしまった
『ちょっ、貴志!・・・ったく!』
名取「キミも用心棒だって言うんなら、いちいち首突っ込ませてるんじゃないよ」
先生「ガキが」
『猫も!んな言い方ないだろう!』
溜息をつきながら私は周さんに向き直った
『周さん、私もそうだけどさ貴志も・・・妖怪と人をどちらかなんて選べないよ。妖怪も人も良い奴が居るってのは分かってるから。それでも、私の大切なものに危害を加えるなら、人だろうと妖怪だろうと容赦はしない』
周さんを少し睨み私は貴志を追った
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柊「花佳と夏目の近くでの仕事は断ればいいのでは?」
花佳たちが去った後、名取の頭に着いた葉を柊は取った
名取「━━━あぁ、そうなんだけどな」
柊のその言葉に名取はなんの感情も載せずにそう答えた
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作者名:闇黒嶺 | 作成日時:2022年3月25日 6時