藤原夫妻の娘3 (ページ38)

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137話ページ38

夏目「先生は何も感じなかったのか？」
先生「うるさい！それだけ大物なんだろう。だいたいお前のチンケな香りを嗅ぎなれて鼻が鈍ったのだ」
夏目「なんだとニャンコ！チンケな香りとは聞き捨てならんぞ」
先生「ええい、たまには松阪の牛の匂いを出してみろ」
『無茶言うな･･･それより、カイが妖怪だってのは周さん情報か？』
夏目「知ってたのか？」
『知ってたというか、わかったんだよ。それでもカイが妖怪だとわかったのは今日だけどな。最初から違和感はあった』
夏目「そうか･･･タキになんて話そう」
『妖という確証はない、とか思ってんのか？』
夏目「っ」

当たりか･･･

『無理に言う必要は無いんじゃないか？カイも透に懐いてる。透になにかするようなら私が容赦しない』
夏目「そう、だな」
『じゃ、私は寝るわ。おやすみ』
夏目「おやすみ」

部屋を出る時貴志の表情を見たけどまだ暗かった

翌日、朝顔合わせれば少し疲れてるような顔をしていた

『寝不足か？』
夏目「変な夢を見てな」

貴志から聞いた夢の話はどこかにある井戸に誘われる夢だという

それに、カイを呼ぶ声も聞こえたという

『カイと他の妖怪との繋がりを見たんだろ』
夏目「カイに直接聞いてみるかな･･･」

2人と1匹で歩いていると家電屋さんから声が聞こえた

「━━今度車を買うんです。安いけど、燃費が良くて頑丈なやつ。大事な人を乗せたくて･･･今度、海でも見に行きませんか？大切な人を乗せるなら、ヨコタの自動車新登場」

テレビには周さんが映っていた

夏目「あはははは！名取さん･･･あははははは！本当に芸能人だったんだな･･･」

貴志は飲んでいたジュースを吹き出し、猫とともに大爆笑した

『本人がいないにしてもさすがに酷いだろ･･･』
「そうだよ。笑うなんて酷いなぁ」

呆れる私の後ろから声がした