126話 ページ27
それ以来、その少し変な女を時々見かけることがあった滋
女は気の高いところを見ながら1人で話していたり
何かと戦っているみたいに嬉々としてひとり箒を振り回していたり
そんな女の周りの木の葉は不自然に舞っているようで
噂通り少し怖いと滋は思った
本当にいつ見てもひとりでいる女を滋は見かけたら声をかけるようになった
ヒマな時は時々たわいないことを話したりもした
「私と話してると仲間外れにされるわよ?」
滋「失礼な。おれは友だちが多いからそんなことにはならないぞ」
「子どもって本当に無神経ね」
滋「なんだと!?笑うな!」
そんな頃━━━━
滋の家の前に妙な落書きがあった
当時の滋はそんなことなど気に求めなかったが、その日から家の中で変なことが起こり始めた
何かが家の中を走り回る音がしたり
庭が荒らされたり
窓ガラスが割れたり
滋の母が病気になったり
滋の父がケガをしたり━━━━
悪いことが起こり始めた
「元気出せよシゲル」
滋「大丈夫だ!おれがしっかりしないとな」
友人の前ではそう元気にふるまうも、当時の滋には辛い部分もあった
そんな時歩いていると女を見かけた
滋「あ、おーい・・・」
女に声をかけて滋はハッとした
あの時男たちが言っていた「あいつに近づくと呪われるんだって」という言葉を思い出していた
「どうかした?最近元気ないのね」
いつものように笑いかける女を見て滋は自分の一瞬過ぎった考えを振り払った
滋「っ馬鹿馬鹿しい!呪いなんてあるもんか!」
「・・・呪い?」
滋の言葉に女は反応した
「・・・何?呪いって話してみて」
女に聞かれ滋は話し始めた
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作者名:闇黒嶺 | 作成日時:2022年3月25日 6時