113話 ページ14
夏目「多軌は1年近く花佳以外の人と余り喋らないようにしてきたのか?」
夕飯後、貴志にそう聞かれた
『私が知ったのは今年に入ってからだから、それ以前の話は知らないが、そうなんじゃないか?』
夏目「話すのが好きそうな普通の女の子なのにな」
『そうだな。1度呼んでしまえば、その後何度呼んでも何も無いみたいだから、私とは普通に呼びあってるけど、話す度に色んな話を聞かせてくれる』
夏目「そうか・・・(ずっと身寄りがなかったおれでも、もう投げ出していい命ではない)」
決意を決めた顔をしてる貴志
妖怪は理不尽だ
「見た」ってだけで祟ろうとしてくる奴がいるし
優しくコミニケーションを図ろうとしてくる妖怪だけじゃない
こういう理不尽な妖怪には負ける訳には行かない━━━━━━
多軌「血筋のせいか、どうも私の描いた陣の内は妖力が高まってしまうらしくて、妖を見る素質のある人にも時々陣の内の妖が見えてしまうみたい」
翌日学校の休み時間、透の話を改めて聞いた
多軌「だからちらほら出る目撃情報をたどるんだけど、とても手掛りにはならなくて・・・でも、小さな妖が「夏目様」なら妖が見えるぞって教えてくれた。だから知っていたの。これをかけて見たかったけれど、嘘か本当か分からないことだし、その時には既に花佳ちゃんを巻き込んでいたから、こんな・・・━━━━━━━こんなことにあなたまで巻き込むのは━━━━━━━・・・ふふ、花佳ちゃん以外でこんなに人と話したのは久しぶり━━━━━ごめんねごめん・・・」
笑う透の頭に手を置いた貴志は一言「やるぞ」と言った
『ふ、3人よればなんとやらだな』
多軌「えぇ」
こうして、祟りをとくために透との妖探しを本格的に始めた
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作者名:闇黒嶺 | 作成日時:2022年3月25日 6時