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98話 ページ49

先生「━━━確かに、この絵から妖力を感じる。名のある妖が描いたものだな。しかし、これはただの絵だ。どんなに待っても出て来などしない。これはただ、冬の並木道と、そこに立っていた八坂と言う男の姿が描かれたのものだ。その男おそらくもう━」

例えそうだとしても・・・

それでも、毎日巳弥は花を持って訪れた

巳弥「花吹雪ー!」
夏目「やめろー部屋が散らかる」
『随分メルヘンチックになったな』
夏目「笑ってないで手伝ってくれよ花佳」

毎日

巳弥「八坂様、今日はカエルを捕まえてきましたよ」
夏目「か、かえる!?すぐ放せカエル!カエルは危険だっ」
『なんでカエルがウチに居るんだ!カエルはやめろ!』
夏目「花佳も捕まえるの手伝ってくれよ」
『カエルは無理!』
夏目「あっおい!」

毎日━━━━・・・

夏目「ゴホッゴホッ」
先生「妙な咳だな・・・」
『風邪か?』
先生「夏目、花佳見ろレンゲ畑だ」
夏目「━━━━うわぁ・・・」
『綺麗・・・』

せっかく綺麗なレンゲ畑なのに、ニャンコ先生は直ぐに荒らし始めた

『おい猫!荒らすなよ!』
夏目「・・・巳弥にも少し持って帰るかな」
『・・・そうだな』

こんな風に何気なく美しい風景を追って巳弥はずっと旅をしていたのだろうか

ただの絵を抱えてひとり

『八坂様にも見せないとだしな』
夏目「ぇ・・・」

ボソリと呟いた花佳はおれの反応には気も向けず、レンゲを集め始めた

「拝見拝見」

レンゲを一つ手に取り、見ていると妖の声が聞こえた

夏目「うわぁ」
『大丈夫か?って、春地蔵じゃないか』
夏目「は、春地蔵・・・?」
先生「春先出回って、修行のため吉凶を占って回る妖だ」
春地蔵「お前様に不吉な影が絡みついておりまする。お前様の屍から気が生えているのが見えまする」

春地蔵はそう言うとどこかに行ってしまった

夏目「あっ待てどういう意味だ!?屍って・・・」
「貴志くん?」

色々聞きたいことがあったのに、塔子の声によってそれは出来なくなってしまった

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闇黒嶺(プロフ) - みーさん» コメントありがとうございます!好きと言っていただけてとても嬉しいです!これからも頑張るので、どうかお願いします! (2022年3月10日 0時) (レス) id: 493ad3773d (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - この話好きです(*^^*)これからも頑張ってください💪応援してますー🔥 (2022年3月7日 13時) (レス) @page31 id: 91b6b6a73d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:闇黒嶺 | 作成日時:2021年11月1日 14時

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