藤原夫妻の娘

9話 主人公side ページ10

主人公side

友人の妖怪にいつも通り饅頭を持っていく

『ツユカミ〜』
ツユカミ「おぉ！花佳か」
『来たよ･･･って、あんたまた小さく･････････そっか、ハナさんもう逝くんだね』
ツユカミ「あぁ･･･花佳には悪いが」
『分かってるさ。だが、名前は返して貰えたのか？』
ツユカミ「あぁ、返して貰えたよ」
『そっか』

ツユカミはレイコという女の人に名前を取られていた

それを孫に返してもらうように言ったところツユカミの次に名前を取られた妖怪と友人帳とやらの紙が引っ付いていたらしい

『色んな妖からレイコさんの話を聞いて毎回思うけど、適当すぎだよねレイコさん』
ツユカミ「まぁな」
『名前を取られるあんたもあんただけどさ』
ツユカミ「ふふっ」
『で？そのレイコさんの孫って？』
ツユカミ「夏目だよ。確か下の名前は貴志だったかな」
『夏目･･･貴志･･･』

夏目貴志
アイツの名前だ

そう言えば、アイツの祖母がレイコとかいう名前だった気がする

『レイコさんに友人帳･･･』

レイコさんについても友人帳についても
色んな妖から話は聞いていた

『あれって禁忌じゃ無かったか？』

あの後、ツユカミに最後の別れを言って戻ってきた自室で寝転がりながら考えた

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