19話 ページ20
翌日、北本から谷尾崎さんの住所を貰いその日からは帰りが遅かった
妖怪の表情を見る限り谷尾崎さんには会えたようだ
良かった、と思う反面アイツの表情を見る限り、谷尾崎さんには見る力が無かったのだろう
どうしてあの妖怪が谷尾崎さんに会いたがったのかは知らないが、大凡の検討は付く
人間の中には、一定の条件下でのみ妖怪を視認出来る奴が居る
雨を降った時のみとか、夕暮れ時のみとか
どれもこれも確実性は無く、常に見える私やアイツ、八ツ原のご住職の息子の様に気配を感じとれる奴とは違い
元々見えないのだから、1度見えたからと2度も3度も見えるわけが無い
私も何度かあの妖怪のようなものに連れられて人探しをしたことがあるが、やはり皆悲しむものだ
あの妖怪も悲しいはずだが、それをアイツは分かってるのだろうか
『あれ？アイツどこ行ったんだよ』
アイツと妖怪が谷尾崎さんの元に行き始めて数日
いよいよ大雨でダムが沈むとなった頃アイツが帰ってこない
『どこに行ってたんだ！』
ようやく帰ってきたと思ったら、アイツは泥だらけだった
しかも、母さんや父さんには見えない着物を持っていた
その着物を見て私は次の言葉が出なかった
その着物は妖怪を人に見せる力のある着物だ
その日の夜、予報通りに大雨が降った
『無事に帰ったか？』
偶にならダムに行ってみるか
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闇黒嶺(プロフ) - るりさん» コメントありがとうございます！感想ありがとうございます！これからも頑張って行きます！ (2021年9月17日 0時) (
レス) id: 493ad3773d (このIDを非表示/違反報告)
るり - 夏目の小説ありがとうございます！めっちゃおもしろいので更新頑張ってください！ (2021年9月15日 20時) (レス) id: 2fc01779ea (このIDを非表示/違反報告)
闇黒嶺(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます！頑張って更新していきます！ (2021年8月19日 0時) (レス) id: 493ad3773d (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 更新楽しみにしています！頑張ってください(*´艸｀*) (2021年8月13日 5時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：闇黒嶺 | 作成日時：2021年6月18日 11時
