クライマーズ 1 ページ41
黒田 雪成side.
俺には常々思っていることがある。
「なぁ、塔一郎。クライマーズ…というか、東堂さんとA先輩ってさ、真波に甘くねぇか?」
「そうだな。お二人共、真波が大好きという感じだな。だけど、真波に甘いのは雪もじゃないか?」
「はぁ!?」
「それに、真波に甘いのは東堂さんとA先輩だけではないと思うよ。」
塔一郎の言うように、荒北さんも福富さんも新開さんも有先輩もなんだかんだで、真波に甘い。
だが、あの2人はその中でも特に真波に甘いと思う。
東堂さんもA先輩もとてもストイックな先輩達だ。
だからこそ、他の部員は東堂さんがどれだけおちゃらけていても、A先輩がどれだけ鬼メニューを作ってきても尊敬しているのだ。
それに、IHが終わった後から周りの真波への目は変わった。
IHメンバー選出レースでは、まぐれで神風のおかげで勝てたと言われていた真波だったが、今では部員も認める実力だ。
しかも、箱学史上初の1年生レギュラー。
先輩達が可愛がるのも分かる…が、アイツの不思議チャンと呼ばれるように、ちょっと…いや、かなり抜けている所もその要因の一つだと思う。
「あ、Aせんぱ〜い。何してるんですか〜?」
アイツはなんと言うか、他人のパーソナルスペースに入り込むのが上手い。
「ノートとってる」
最近気付いた事だが、練習中であればA先輩は割と、真波に冷たい。
この間普通に邪魔と言ってるのを聞いた。
そして、無視される真波は大体ブスくれる
近くをウロチョロされるA先輩はたまったものじゃないだろう。
そして…
「後で構ってあげるから…」
「は〜い!」
こうなる。
やっぱ、甘いわ。
もし、これが東堂さんや荒北さんならうっとおしいと一蹴されていただろう。
そして、機嫌が良くなった真波が次に絡みに行くのは…
「東堂さ〜ん!」
「どうしたのだ?真波」
「山に登りに行きませんか〜?」
「そうか!真波はこの、俺と!山神と山に行きたいのだな!!ならば、」
「あ、やっぱいいです〜。」
「何故だ!?」
ここもいつも通りだ。
真波から誘うくせに東堂さんがやけに乗り気だと真波が断る。
東堂さんは別に怒るでも拗ねるでもなく、普通にその後も練習しているし、あまりに気にしていないようだ。
真波は…ローラーをしていた。
「どしたの?雪ちゃん。さっきから真波なんて見て。」
練習に身が入っていないからだろう。A先輩に声をかけられた
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よしはる(プロフ) - リノアさん» ありがとうございます!真波を可愛く書くことに全力を注いでいたらかっこよくなってくれないのが最近の悩みですw (2017年3月25日 1時) (レス) id: 598fa7bcac (このIDを非表示/違反報告)
リノア - 真波がかわいいです(笑) バレンタインの話なんて男の子ってみんなそうなのかなとかおもしましたw (2017年3月23日 22時) (レス) id: 180bd39056 (このIDを非表示/違反報告)
yoshiharu1013(プロフ) - えむ★さん» ありがとうございます!私の文才不足で真波君の不思議チャンな部分があまり出てないのですが、彼は人懐っこい感じのイメージが強いですね! (2017年3月18日 12時) (レス) id: 598fa7bcac (このIDを非表示/違反報告)
えむ★ - 真波くん、なつっこくて可愛いですね!面白いです! (2017年3月17日 23時) (レス) id: 35ae39b3a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よしはる | 作成日時:2016年10月30日 22時