バレンタイン！ 8 ページ29
真波 山岳side.
駅までの道を走っていけばすぐに先輩の背中を見つけた
｢先輩！！！｣
｢真波！？｣
後ろからでかい声で呼べば先輩は驚いて後ろを振り返ってくれた
｢びっくりした…心臓止まるかと思った…｣
｢すみません〜｣
ホッとした表情の先輩に笑いながら謝る
｢先輩、ここまで何で来たんですか？｣
｢バス｣
｢先輩…バス…この時間帰りのないの知ってます？｣
｢知らないんだけど…、え？｣
｢この時間バス無いですよ？｣
｢嘘だ。｣
｢先輩、変なとこで詰めが甘いですよね〜｣
｢えっ？本当に無いの？｣
本当はありますよ。
でも、この時間バスが無いって言ったら先輩と明日一緒に学校に行けるかもしれない。
うちに泊まってくれるかもしれない。
泊まりはしなくても、もう少しだけ一緒にいられるかもしれない。
そんなことを考えて先輩を引き留めようとしてる、俺はきっとずるい奴だろう。
先輩を困らせている
俺のわがままのせいで。
｢先輩、うちに来ますか？｣
これは俺が先輩に仕掛けた罠だ。
先輩が携帯でバスを調べてしまえば一発でアウト。
この罠に先輩を嵌めるために神経を尖らせる
｢じゃあ、お言葉に甘えてお邪魔しようかな。だから、そんなに気を張らなくていいよ？真波｣
先輩が全てわかった上でそう言っているのか、それとも、単純に思ったことを口に出しただけか…
明らかに前者だろう。
｢真波にチョコの感想も貰いたいし！お邪魔させて貰ってもいいかな？｣
全てに気づいた上で気付かないふりをするこの先輩に俺はいつになったら策で勝てるのだろうか。
多分、一生無理かもしれない。
それでも、一緒にいる中で1回か2回か、数えられる程度でもいいから、勝てたらいいな。
なんて思ってみたり
｢先輩〜、俺まだ中身見てないんですけど、みんなと一緒ですか〜？｣
答えの決まっている質問をしては、
｢当然！…みんなと違うに決まってるでしょ？｣
先輩のこういう返答に勝てるのはいつになるのかな…とか未来に思いを馳せながら、俺の手より一回り小さい手を取り家へと向かった
End？
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よしはる(プロフ) - リノアさん» ありがとうございます!真波を可愛く書くことに全力を注いでいたらかっこよくなってくれないのが最近の悩みですw (2017年3月25日 1時) (
レス) id: 598fa7bcac (このIDを非表示/違反報告)
リノア - 真波がかわいいです(笑) バレンタインの話なんて男の子ってみんなそうなのかなとかおもしましたw (2017年3月23日 22時) (レス) id: 180bd39056 (このIDを非表示/違反報告)
yoshiharu1013(プロフ) - えむ★さん» ありがとうございます！私の文才不足で真波君の不思議チャンな部分があまり出てないのですが、彼は人懐っこい感じのイメージが強いですね！ (2017年3月18日 12時) (レス) id: 598fa7bcac (このIDを非表示/違反報告)
えむ★ - 真波くん、なつっこくて可愛いですね！面白いです！ (2017年3月17日 23時) (レス) id: 35ae39b3a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしはる | 作成日時：2016年10月30日 22時
