初恋 1 ページ15
真波 山岳の初恋。
俺の初恋はロードに乗り始めた頃、山で出会った女の子だった。
その子も自転車に乗っていた。
初めて会ったと言うか見たのは、俺が山を登っている最中、抜いていった時だった。
翼が生えているかのように山を登る彼女のことを天使みたいと思ったことを覚えてる。
山頂で休んでいたその子に俺は声をかけた
｢ねぇ！なんでそんなに早く登れるの？｣
女の子は驚いた顔でこちらを見る
そりゃそうだ。突然声をかけられれば誰だって驚く。
その後、その子はただ笑って
｢風が教えてくれるの｣
そう言った。今思えば、ただの比喩だ。
だけど、その頃の俺にとっては魅力的に感じた。風の声を聴ける女の子と言う認識だった
｢登り方教えて！｣
俺はそう言っていた。
きっと、俺もなりたかったのかな…天使に
それからその子とよく山を登るようになった
いっぱいお喋りもしたし、登り方も教えてもらった
その女の子はいつも笑っていた。
でも、どこか寂しそうでいつも哀しそうだった。
俺はその様子を自分に重ねたのかもしれない。
気づけば好きになっていた
そして、しばらくしてその子はある日突然こんなことを言った
｢同じ走り方の人なんて、なかなかいないんだから！すぐに見つけられる！すぐに見つける！例え山岳くんの名前を忘れても、走り方を見ればすぐ分かる！思い出せる！だから…、だから！自転車！辞めないでね！！｣
そう言った次の日から、もう、会うことは無かった。
自転車は続けた、別にその子に言われたからと言うよりは単純に山を登るのが好きだったから
その子の名前は聞いたはずだけど、忘れてしまった。
きっと、会うことなんて無いと思ってた。
見つけるとかそういう話は昔のことで結局夢物語だと…
走り方が同じだからって分かるわけがないって…
高校に来て、自転車部に入った。
そこで、見つけた。
夢物語だと、諦めて胸の奥にしまっていた想いを…
簡単に引っ張り出して来る人…。
気づいたのは、初めての合宿の時だった
｢真波くん〜、ちょっと一緒に山に登りに行こう｣
そう誘ってきたマネージャーのA先輩
俺の走り方がみたいと言うので、一緒に山に登りに行った。
A先輩は普通に自転車に乗って着いてきた。
先輩に本気で走れと言われ、先輩を置いていく気で走った。なのに、先輩は普通に着いてきて、そして言った
｢真波くん。勝負しようか。ここから山頂まで、合図は真波くんが出して｣
俺は、その勝負に乗った
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よしはる(プロフ) - リノアさん» ありがとうございます!真波を可愛く書くことに全力を注いでいたらかっこよくなってくれないのが最近の悩みですw (2017年3月25日 1時) (
レス) id: 598fa7bcac (このIDを非表示/違反報告)
リノア - 真波がかわいいです(笑) バレンタインの話なんて男の子ってみんなそうなのかなとかおもしましたw (2017年3月23日 22時) (レス) id: 180bd39056 (このIDを非表示/違反報告)
yoshiharu1013(プロフ) - えむ★さん» ありがとうございます！私の文才不足で真波君の不思議チャンな部分があまり出てないのですが、彼は人懐っこい感じのイメージが強いですね！ (2017年3月18日 12時) (レス) id: 598fa7bcac (このIDを非表示/違反報告)
えむ★ - 真波くん、なつっこくて可愛いですね！面白いです！ (2017年3月17日 23時) (レス) id: 35ae39b3a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしはる | 作成日時：2016年10月30日 22時
