Stimulation（赤×青） (ページ1)

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捨て猫ページ1

赤

社会人になって3年目の夏。

定時で帰れることはほとんど無く、今日もまた残業。

毎日同じことの繰り返し。

せっかくの金曜日なのに飲みに行くこともできなくて。

ドラマになんか出来っこない在り来りな人生。

ちょっとくらい刺激的なこと起きたらええのに。

そんなことを思いながら会社を出ると、土砂降りの雨。

赤｢うわ、最悪。傘もってきてないんやけど。｣

会社から微妙に遠い家。

風邪引くのは嫌やから近くのコンビニで傘を買う。

コンビニを出たとき、端の方にダンボールがあることに気がついた。

少し開いた蓋から見え隠れする耳。

もしかして…

蓋を開けるとシルバーっぽい毛をした猫が。

…捨てられたんか。

赤｢こんな雨の中可哀想やな…｣

頭を撫でようと手を出すと、猫から頭を擦り付けられる。

…可愛い。

赤｢…家、来るか？｣

言葉が通じてるのか分からないけど、可愛く鳴いて返事をしてくれた。

家に着き、猫を毛布で包んで暖かくして急いで必要なものを買いに行く。

買ってきたキャットフードを出すと、美味しそうに食べてくれた。

猫飼いたいなんて考えたことなかったけど、めっちゃ可愛い。

赤｢一緒に寝るか？｣

と抱きかかえると、これまた可愛く返事をしてくれた。