31話▽ ページ33
『さて、まずはごめんなさい』
男の子達に、頭を深々と下げる
子供達は私の後ろでオドオドしている
『うちの子達がご迷惑をおかけし…』
??「なら、見逃せや」
顔を上げると、青い瞳が私を真っ直ぐと睨んでいた
『そういう訳にはいかないんですよ…』
貧しい子供だからとはいえ、見逃してしまえば後々大変なことになりかねない
悔いを改めて貰うのも教会の教えであるし…
zm「せやぞお前！
そのパンAさんが買ってくれたものなんやからな！」
ゾムくんが前に出てきてパンを指さすと、驚いた顔をする金髪の子
??「は？
金よこせって追いかけに来たんとちゃうん？」
『いえ？
全く違いますが…』
そういえば、この子で隠れて見えなかったが、もう一人の子は何も反応しない…
少し角度を変えて覗いてみると、顔色も悪くて少しフラフラとしていた
『え？！
後ろの子大丈夫ですか！？』
急いで近寄ろうとすると、跳ね除けられる
??「近づくなや！」
なるほど、だからパンを盗んだ時もこの子1人だったし、今でも守るように立っているのか
『信用は、してくれないでしょうね…』
どうしたものか、とカバンの中を漁る
すると、液体の入った小瓶がでてきた
これは……
『分かりました
見逃しましょう
あと、この薬を置いていくので良ければ飲ませてあげてください』
??「はぁ？
んな怪しいもん飲ませられるわけないやろ！！」
やはり信頼されていないせいか、キャンキャンと吠える子犬のように怒鳴られる
『何もしないよりかはマシなはずです
あと、これも何枚か…』
もうひとつ取りだしたのは、白くて光が当たると虹色に輝く鱗
『売れば高値になるはずですよ
それと、何かあったら教会に来てください
A･クレールと言えばどこの教会か通じるはずです
ではまた』
そう言って、路地裏を子供達と出る
あの鱗を売ってくれれば少しは盗みをしなくなると思うんですけどね…
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有(プロフ) - 好きです。これからも無理せず更新頑張ってください。 (2019年7月18日 15時) (
レス) id: 3b3f8a8c71 (このIDを非表示/違反報告)
月楼 永夜(プロフ) - ングッ！こっ…これは！素晴らしい作品の予感…！頑張って下さい！応援してますぅぅぅ！ (2019年7月17日 19時) (レス) id: 448baec34e (このIDを非表示/違反報告)
ねむねむ(プロフ) - 凄いです！応援してます！頑張ってください！ (2019年7月16日 20時) (レス) id: ed58847328 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月影ハロウ | 作成日時：2019年7月16日 17時
