乃木坂46とわたし。

#玲香とわたし。/叶わないと分かっていても。 ページ10

Aside(乃木坂462期生)



今日のライブで、玲香さんが卒業する。

悲しい。とても悲しい。


私は玲香さんが好きだ。

2年間の片想い。

え？両想いかもしれないじゃないかって？

それは無いな。

だって、つい半年前、



〜半年前〜



桜井「A、相談したい事があるんだけど良い？」



かりんちゃんと一緒に2期生のまとめ役だった私は普段から玲香さんに相談を受けることも少なくなかった。



桜井「あのさ、」



喧騒と焼肉の香りに包まれた店内で玲香さんが口を開いた。

次に発せられた言葉は私にとってショックでもあり、けれどどこかで見て見ぬふりをしていた玲香さんの感情だった。



桜井「私、若月のことが好きで、恋愛的な意味で。」



私がなんて答えたかなんて正直覚えていない。

けれど、きっと玲香さんを応援する旨の言葉を伝えたと思う。

その日、私の永遠の片想いが始まった。



北野「A、何ぼーっとしてんの！ほら、おいで！」



日奈子が私の手を取って皆の元へ連れ出してくれる。

日奈子はバカなんて言われているけど、私にとってはヒーローのような存在だ。

いつも私が悩んでいたり、1人で居るとこうやって笑顔にさせてくれる。



北野「玲香さんのこと？」

「うん、でも、もういいかなって。」

北野「ほんとに？」

「良いよ、玲香さんには若月さんが居るし。本当はまだ好きなんだけどね。」



そう言って微笑むと日奈子は少し残念そうな顔をした。



北野「そっか。」



しかし、玲香さんはライブ中、私の頬に口付けてきた。

きっとその時の私の顔は茹でダコだったに違いない。

けれど、そこで決心した。

今日、玲香さんに告白しようと。

YESでもＮＯでも良い。

言葉にして伝えることが大事なんだ。



ライブ後、玲香さんを探すと若月さんと談笑している姿が目に入った。

大丈夫、私。

頑張れ、私。

行くんだ、私！



「れ、玲香さん！」

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