雪がやみませんね。 (ページ16)

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youside

『本当に、寂しい間だけでいいんですか…？』

震える声で問いかける。

渡「…っもちろん！」

渡「付き合って、くれるの…？」

『…私でよければ、』

辛い思いをするくらいなら、自分を愛してくれる人のそばにいた方がいいのかもしれない。

そう思った私は、渡辺さんの好意に甘えることにした。

―

ここからすぐ近くだということで、家におじゃますることになった。

渡「A」

『…翔太、』

まだ慣れない呼び方でお互いを呼びながら、
手を繋いで歩く。

ガチャ

バタン

『ちょ、わたな… 翔太、』

ドアが閉まった瞬間、後ろから優しく包み込まれた。

渡「好き、」

綺麗な声で囁かれる。

『しょう、た、』

腕が緩み、体の向きを反転させられた。

渡「A…」

頬に手が添えられ、整った顔が近づいてくる。

あと少しで唇が触れそうになったとき、

『っ、』

私は顔をそらした。

渡「え、？」

自分でも何でそうしたのか分からない。

『ごめんなさい、』

そう謝って部屋を飛び出した。

翔太が嫌なわけじゃない。

でもやっぱり、何かが違う。

『亮平くん…』

マンションを出たところで、大好きな人の名前を呟いた。

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