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「秀一くん」



俺は彼の手を外し振り返る



彼の肩に手を置き、顔を上げた彼の顔を見て言う



「必ず君のもとに戻るから。だから、待ってて」


「・・・どういう意味だ」



彼は何かを察したようで、俺の腕を掴んでいる



俺がどこかに行くことを拒むように。だけど、俺は続ける



「組織を抜ける」



そう告げると秀一の目が大きく見開かれる



そして



「そんなことをしたら、貴方までっ・・・!!」



と俺の腕を掴む力を強くして、必死に俺を止めようとする



「大丈夫。俺は死なないから」



そう言って俺は彼の手を外してキスをする



「絶対だ、約束する」


「・・・約束だぞ」



彼はそう言いながら左手の小指を出し俺に向ける



俺もそれに小指を出して絡ませる



「小さい時以来だな」


「うるさい。口約束しか出来ないなら、」



これでも良いだろう?と泣きそうな顔なのに、フッと笑う彼



「そうだな。また逢えるまで、お別れだ」



彼に最後の口付けをし、俺は彼と別れを告げた

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作成日時:2016年7月8日 20時

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