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77 赤井side ページ38

「待ってろ、今そっちに行くから。話は後だ」



そう言って、一方的に通話を切られる



「あの・・・?」


「こっちに来るのなら、彼が来る前に退散するとしよう」



ジェイムズさんは逃げるようにそそくさと去って行った



一人取り残される室内、暫くするとバンッと勢いよく開く扉



入ってきたのは、俺が先程まで調べていた彼だった



「・・・逃げやがったな」



彼は室内を見て軽く舌打ちをした



そしてその目が俺を見る



「あー・・・、全部聞いちゃいました?」



そう発せられた声は、赤榁秋唯ではなかった



俺が愛した人の声



「っああ・・・」



なんとか彼の言葉に返事をする



「・・・そうですか」


「何故、貴方は・・・っ」



俺の前から消えたんだ、そう言う前に塞がれる口



「ごめん。俺、もう・・・君を愛せない」



何で



「俺の体はもう、」



そう言ってシャツのボタンを少し開ける



そこから見えるのは赤い痕



「君も嫌だろう?他の男と寝た奴なんて」



そう言った彼の目は悲しいものだった

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作成日時:2016年7月8日 20時

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