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70 バーボンside ページ31

無言で歩く廊下



「こちらです」


「・・・ああ」



ありがとうも言えないのかこの人は



新しく入ったモヒートに、前のモヒートが使っていた部屋を案内する



ジンがそこでいいと言ったからである



「では、僕はこれで」


「そうか」



その返事にムッとするが背を向けて歩き出す



その背後で



「ありがとう、バーボン」



と聞こえた



それ驚き後ろを振り返ると、彼が優しい笑みを浮かべていた



その声、顔、表情は、



「・・・貴方は、」



問い掛けると、彼は首を横に振った



「違う。俺はアンタが思っている奴じゃない」



そう言って彼は、部屋に入っていた



じゃあ、何故それが分かるんです?



僕が思い浮かべた人を



何故断言出来るんです?



それが貴方じゃないと



「モヒート・・・」



彼のコードネームを呟くが、誰にも届かずにそれは静かな廊下に溶けた

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作成日時:2016年7月8日 20時

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