after73 降谷side ページ34
俺は叫んだ後人の少ないところで一人膝に顔を埋めていた
その間も鳴り響く爆発音
人々の雑音から一人の少女が三階から救出されたらしいと知る
見上げると上下からある階を挟むように爆発が起きている
「あそこに彼がいるのか」
俺は立ち上がりふらふらとホテルに向かおうとした
彼があそこにいるのなら、俺もそこに行かなきゃ
「待て、どこに行く」
また赤井に腕を掴まれる
「彼のもとに行く」
「止めろ、今行ったら君も爆発に巻き込まれるぞ」
そんなことはどうでもいい
「彼を独りさせちゃダメだ」
そうだ彼を独りぼっちにさせてはダメだ
「行かなきゃ」
「よせ!!」
赤井が俺の腕を強く引いた時
ホテルで今までとは違う大きな爆発をした
「う、そだろ・・・?」
爆発したのはホテルの真ん中、三階の辺りだった
また、彼を独りにしてしまった
また、独りになってしまった
「・・・独りにするな・・・っ」
俺の声も虚しく
彼はホテルから見つけ出されず
ホテルに微量残っていた血痕から彼のものだと分かった
生存率は皆無となった
しかし事実上彼は行方不明という扱いになった
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作成日時:2016年6月4日 8時