after43 沖矢side ページ4
目の前で驚愕の顔をする彼
「何で、知ってる・・・」
「ボウ・・・コナンくんに聞きまして」
そう言うと顎に手を当てあの時か、と溢す
「彼に言うつもりですか?」
安室くんは心配そうに訊いてくる
それに首を横に振った
「いえ。今の彼に言っても命が危ぶまれるだけです」
「・・・確かに」
彼が本当に知らないとは
「てっきり彼がまた一枚噛んでると読んでいたんですが」
それは的外れだった
「沖矢さん、そろそろ帰ってもらえますか」
貴方がいると彼が引きこもるので。と冷たく言われる
「・・・そうですね。お邪魔しました」
彼の家を出ると叩かれた頬に冷たい風が当たる
「君でもそんな顔をするんだな」
いつの日か彼に言った言葉を繰り返す
彼も人間で、誰かを想い傷付く
それを知っていながら、彼に訊いた自身に後悔が募った
『二度と俺の前に現れないで下さい』
『俺はアンタが大嫌いだ』
そんな言葉を聞きたかったんじゃない
胸に刺さる彼の言葉たち、自分の招いたことなのに
ふっと自嘲気味に笑った
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作成日時:2016年6月4日 8時