39話 ページ41
十分前に来たので十分後に背後に気配を感じた
カチャ、背中に冷たい感覚
「貴方が霧島Aかしら?」
「そうですよ、お姉さん。物騒ですね?それ」
そういうとクスッとベルモットは笑った
「ええ、逃げられては困るもの。さ、歩いてくれる?」
冷たい銃口を押し当てられる
「どこに行けば?」
「白いRXー7が見えるかしら」
「ええ、見えますよ」
安室さんの車じゃねーか、予想的中ってところか
「その車の助手席に座りなさい」
「了解です。お姉様」
うざったらしく言う
少しずつ近付き、車のドアを開ける
「ちょっとベルモット、遅いですよ」
中から安室さんの声が聞こえる
まだ気付いてないのか
「お邪魔しますね」
とわざとらしく言ってから助手席に座った
「この人です、か」
俺の顔を見た瞬間安室さんの声が途切れた
「どーも、朝ぶりですね」
「あら、知り合いなの?」
「そんなところですよ、お姉様」
「そのお姉様っていうのやめてくれない?」
「取り敢えず、行きましょ。目的地に」
俺はお姉様の言うことを無視し安室さんに出発を促した
安室さんはその後無言で車を出した
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作成日時:2016年5月3日 21時