ホグワーツに着いた ページ7
先ほどの緊張で未だにガクガクブルブルしている私、お兄ちゃんにからかわれている真名部さん、心底楽しそうなお兄ちゃんという混沌とした空気が流れているうちに、ホグワーツに着いた。
ぶかぶかのローブを着て外に出ると、白色の髪の男性と、その男性によく似た薄いオレンジ色のような髪の男性がいた。白髪の男性は柔和な感じの美形で優しい笑みを浮かべていて、薄いオレンジ色の髪の男性は野性的な美形で、勝ち気な笑みを浮かべている。
「一年生はこっちだよ」「迷子になったら置いて行くからな」と言う二人の男性について行き、湖を渡るためボートに乗ると、ホグワーツ城に着いた。全部で一つの城というよりかは、大小様々な搭がくっついて出来たような城である。
ボートを降りて大きな扉を男性が叩くと、中から水色の髪をポニーテールにした男性が中から出てきた。
「お疲れ様、吹雪、アツヤ」
「後は任せたよ、風丸くん」
その後は、風丸と呼ばれた先生の後を着いていく。中を進み大広間に入ると、そこには、
...４つの長テーブルが並び、上級生たちはもう席についていて、奥には先生たちが座っていた。
つ、と汗が流れる。まさか、と思いながら風丸先生を見ていると、古ぼけた帽子を持って来て、
「新入生諸君、ホグワーツ入学おめでとう。君たちには今からこの『組分け帽子』でどの寮に入るかを決めてもらう」
...やっぱり!!そう考え頭が真っ白になった。風丸先生や他の先生が話していたり、真名部さんが心配そうに私を見つめてくれていたりするのだが、気にしていられる余裕がない。
どうしよう。入学する前に、この大勢の前に行くというイベントで死んでしまいそうです。
また私がガクガクブルブルし始めた辺りで、先生方の説明が終わった。
「狩屋マサキ!」
青緑色の髪の男子が前に出てきて、帽子を被る。数秒の後、「スリザリン!!」と組分け帽子が声を上げた。
...もう嫌。今すぐここから逃げたい。大勢の前に出るくらいなら、ホグワーツ辞めたい。出来る訳ないけど。
ガクガクブルブルしてぐるぐる考えているうちに、他の生徒さんが呼ばれ、真名部さんが呼ばれ、お兄ちゃんが呼ばれ...
「...最後、皆帆A!」
神様どうして私を最後にしたんですか。当然私以外の新入生はもう組分けされているため、自動的に全員の視線が私へ向けられた。
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作者名：アリス | 作成日時：2021年1月19日 20時
