バニー【太中】「文豪ストレイドッグス」 ページ7
中也視点
「最悪……」
新年早々、これまでで一番嫌な異能をかけられた。
「ちゅ、中也、其れッ……」
目前の太宰が口元を押えて俺を指さす。
「笑ってんじゃねーよ！！！」
太宰の指の指す方は、俺の頭の上。
其処には真っ白な卯耳があった。
下半身には丸い尻尾まで附いてる。
「未だ異能力者摑まんねーの……？」
「作戦通りに行けば、あと数時間かかるね。」
数時間って……
俺は今すぐにでも此の状態から抜け出したいってのに。
此の状態では動けないと上からも云われたし。
「クフフッ、中也似合ってるよ。」
不気味な笑顔を浮かべながらそう云う太宰。
ウゼェ……
俺は思いっきし彼奴の尻を蹴ってやった。
「はぁッ、なんか暑くねーかッ？」
「え？そうかい？」
何か先から身体が火照って熱い。
息も上手く出来ねえし……
「何でッ……」
俺をジッと見つめる太宰。
不意に、アッと声を上げた。
「卯だからじゃない？」
「は、如何云うッ……」
「ホラ、卯には万年發 情期があるじゃない。」
「はつじょッ、は！？」
てか、何でそんな事知ってんだよ、此奴ッ……
「と云う事で、君は今強欲になってるのだよ。」
面白可笑しそうにクヒヒッと笑う太宰。
再度其の尻を蹴ってやろうと想った。
其の癖、脚に力が入らない。
云ってしまえば、もう立つ事すら侭成らない。
近くに在った机に寄りかかる。
本当は太宰の云っていた事は即座に否定したかった。
でも
「既に中也のソレは素直になっているしね。」
「な゛ッ！煩ェッ……！」
正直云うと色々と俺の今の状況に合致しているのだ。
其れに段々とヒートアップしている気がする。
欲なんて、今まで気にしたことなんてなかったのに。
目前にいる太宰にさえ、こんなにもッ……
「だざッ、席をッ、外してくれッ……」
「えー？こんなに善い眺めが見れているのに勿体無い。」
太宰ならそう云うと思った。
本当に意地が悪い。
「ほんとッ、無理だからッ」
「何が？」
何がって、そんなのッ
「我慢出来なくなるからッぁ……！」
今、俺はどんな顔してんだろ。
この上なく無様な事は分かり切ってる。
太宰はと云うと、此方をジッと見つめていた。
真顔で。
其の後直ぐに、ふっ、と柔らかい笑みを困ったように零した。
「我慢出来ないのは、私の方だよ、中也。」
終わり
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翡翠 冬花(プロフ) - 太中が尊いね (8月9日 0時) (
レス) @page7 id: b2b1031b4f (このIDを非表示/違反報告)
yuyu(プロフ) - あきぷり尊いなぁ(*´ω｀*)めっちゃ食べたい(・∀・)ﾆﾔﾆﾔあと、リクエストいいですか？AMPTAKで、今回ぷりあきだと思うんですけど、次はあきぷりがいいなと…よろしくお願いします！ (8月5日 16時) (レス) @page6 id: e691cfc558 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - 好きです。文ストのお話が特に。食べちゃいたいナ☆(←キッッッショ)美味しかったです！(結局食べた) (2023年3月30日 21時) (レス) @page7 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はいどれんじあ | 作成日時：2022年11月25日 2時
