煙ったい【草芹】「すずめの戸締り」 ページ1
草太視点
「お前もうそろそろ、煙草やめたら？」
「え？あぁ……」
こちらをちらっと見て曖昧な返事をする芹澤。
あいつの右手にはいつも煙草がある気がする。
俺があっちに何か言うことはほとんどないのだが、最近気になっていたのだ。
「一応教員目指してんだろ？」
「まーな。」
芹澤が灰皿に煙草をこする。
俺が芹澤のために買ったやつ。
使って貰えるとやはりうれしい。
「てか、お前だってそれ、どうにかなんねーのかよ。」
芹澤は俺の腕を指さした。
包帯が巻かれている左腕。
「あぁ、利き手じゃないし。」
「そーいうもんだいじゃねーよッ！」
大きめの声で怒鳴られる。
芹澤は俺の頭をぺしっと叩く素振りをした。
「そのカギョーってやつ？」
怪訝そうな目で俺を見つめる芹澤。
「何がそんな嫌なんだよ、芹澤に別に関係なくないか？」
「関係って、確かにねぇけどさ……」
後頭部をぽりぽりかきながら俺の隣に座る。
はぁ、と溜息をつき、俺からは目をそらした。
なんだ、芹澤らしくないな。
いつもはまっすぐ俺を見てくれるのに。
「芹澤？」
「なんつーか。」
「し、心配なんだよ。」
「……」
「いや、な、なんか言えよ！気まずいだろ？！」
そんなことを恥ずかしがりながら言う芹澤がちょっとだけ可愛く見えた。
こいつ、意外とうぶなとこあるのかもしれないな。
芹澤は相変わらず顔を少し赤らめて目をうろうろさせていた。
「芹澤、それ言われるの12回目。」
「るっせぇ！！」
更に紅潮させる芹澤。
芹澤と会ってから、閉じ師の仕事をするたびにそれを言われる。
あまり長い付き合いではないが、こんなに心配してくれる人とあまり出会ったことがなかった。
だから、不思議なようなこそばゆいような、複雑な気持ちだ。
だけど、やっぱり芹澤から言われると嬉しい。
「いつも、ありがとな。」
ホントの礼儀のつもりの言葉だった。
「ッ、あぁもぉ……」
でも芹澤の顔は不機嫌になるばかりだ。
その少し不細工な顔を俺にぐいっと近づけてくる。
「せりざ、わ……？」
唇にやわらかい感触があった。
「忘れてんのか知んないけど、一応俺ら、こういう関係だからな。」
その言葉に呆気にとられる。
何、当たり前のこと、言ってるんだ？
でも、そんなこと考えられないくらい、理性が吹き飛ぶくらい芹澤の顔が可愛かったから。
「煙ったいな、お前。もうちょっと素直になってくれたらいいのに。」
俺はそっと彼の頬に手を伸ばした。
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翡翠 冬花(プロフ) - 太中が尊いね (8月9日 0時) (
レス) @page7 id: b2b1031b4f (このIDを非表示/違反報告)
yuyu(プロフ) - あきぷり尊いなぁ(*´ω｀*)めっちゃ食べたい(・∀・)ﾆﾔﾆﾔあと、リクエストいいですか？AMPTAKで、今回ぷりあきだと思うんですけど、次はあきぷりがいいなと…よろしくお願いします！ (8月5日 16時) (レス) @page6 id: e691cfc558 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - 好きです。文ストのお話が特に。食べちゃいたいナ☆(←キッッッショ)美味しかったです！(結局食べた) (2023年3月30日 21時) (レス) @page7 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はいどれんじあ | 作成日時：2022年11月25日 2時
