36話 初めての仕事 ページ42
北西の町へついた。
隣を歩く炭治郎が少ししょんぼり気味なのは、出世出来ない剣士は黒い刃だと言われたからだろう。
その背中に揺れるのは、『霧雲杉』と『岩漆』が使われている木箱だ。
鱗滝さんの憶測では、禰豆子は人を喰らう代わりに、眠る事で体力を回復しているのではないか、とのことだ。
なので、木箱の中で禰豆子はぐうぐう寝ている。
特に鬼の気配はしないなぁと考えていると、やつれてふらふらの男性が通った。
そこに被せるように、噂声が聞こえてくる。
「ほら、和巳さんよ。可哀想にやつれて...」
「一緒にいた時に里子ちゃんが拐われたから」
「毎晩毎晩気味が悪い」
「ああ嫌だ、夜が来るとまた、若い娘が拐われる」
二人で頷きあい、和巳さんに声をかけた。
「和巳さん。ちょっとお話を聞きたいのですが、いいですか?」
和巳さんの案内でついた場所は、なんの変鉄もない道だった。
ここに着くまでに、鬼殺隊について話したが、胡散臭い顔をされた。
やはり、政府非公認というのはつらい。
「ここで里子さんは消えたんだ。信じてもらえないかもしれないが...」
「信じます!!信じますよ!!信じる」
「絶対、信じますから」
そのまま地面の匂いを嗅いでみたが、微かに鬼の匂いが残っていた。
でも、斑というか、薄いというか、変な感じがした。
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アリス - ミライノミチさん» ありがとうございます。とても励みになります。そのうち恋愛を増やしていくので、待って頂けたら泣いてバック転して喜びます。 (2020年11月23日 17時) (レス) id: e28dd41caa (このIDを非表示/違反報告)
ミライノミチ - 面白いです。いつも更新楽しみにしております。これからも頑張ってください。 (2020年11月23日 14時) (レス) id: 6244c3b093 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アリス | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/EHL/
作成日時:2020年10月17日 15時