<鬼滅の刃>ハートロマンス

19話　　帰還 ページ23

「もっ...どり、まし、た」

小屋に入ると、もう炭治郎はいた。ぼろぼろだけど。

「...お前を認める。愛原A」

...認めてもらえた。

そう安心した途端、意識がふっと途切れた。

「っA!?」

「...落ち着け、炭治郎」








次の日から、特訓が始まった。

「儂は『育手』だ。文字通り剣士を育てる。育手は山程いて、それぞれの場所、それぞれのやり方で剣士を育てている」

...剣士になる道は一つじゃないって事かな?

「鬼殺隊に入るためには、『藤襲山』で行われる『最終選別』で生き残らなければならない。最終選別を受けていいかどうかは儂か決める」



私は、山登りからずっと寝ている禰豆子に向けて、日記をつける事にした。



○月△日

禰豆子、今日も山下りをしているよ。

最終選別で死んだら元も子もないし。

禰豆子は夢で、何をしていますか?




○月▲日

最近、罠が避けられる様になって来ました。

体力も向上しているみたいで、嬉しいです。

でも、罠の内容が刃物系になって来て、下手した最終選別前に死にそう。



+月@日

今日は刀を持って山下り。

刀を持ってから、罠にかかる確率が格段に上がった。




その後も、軽く脅されたり、腕がもげかけるほど刀を振ったり、滅茶苦茶転がされたりと、特訓は続いた。

それから、禰豆子が目覚めなくなって半年経つ。

いつもすうすうと眠っている。

もしかしたら、ある日死んでしまっているのかもしれない、と思わない日はない。

それと、最近気付いた事がある。

それは、炭治郎と私の特訓内容が違うということだ。

なんとなく、鱗滝さんの『呼吸法』は一つだと思うのだが、明らかに特訓が違う。

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