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1話  家族 ページ3

「炭次郎、お待たせ」

「あ、A。別に俺は待っていないから、平気だよ」

輝く様な笑顔を見せたのは、赤みがかった髪に瞳の美少年。幼なじみでお隣さんの炭次郎だ。

私が物心ついた時には、もうお母さんは居なかった。そんな時、炭次郎のお母さんは、私に目一杯のぬくもりをくれた。

そのせめてもの恩返しという事で、お父さんと一緒に炭売りをお手伝いしているのだ。

...お金は受け取ってくれなかったからね。

「兄ちゃん、何言っているんだよ。今日は久しぶりにA姉と一緒だからって、そわそわして昨日は眠れてなかっ...」

「わーっ!!わーっ!!茂止めろお!!」

「あー、お兄ちゃん顔真っ赤だ。ゆでダコみたい」

けらけらとからかう様に茂と花子が笑い、炭次郎は顔を真っ赤にしている。どういう事かはわからないが、仲良くしているのは微笑ましい。

「あー、もう!!A行くぞ!!皆、正月には腹いっぱい食べさせてやるからな!!」

皆に見送られて、私は炭次郎について行く。

「あっ、お兄ちゃんお姉ちゃん。いってらっしゃい」

ほんわかと、天使の様に笑った禰豆子。黒髪に桃色の瞳で、炭次郎の妹だ。私を姉の様に慕ってくれる、ものすごい美少女だ。

「うん、いってきます」

決して裕福ではないけど、幸せな暮らし。

私は、この毎日が大好きだった。









大好き、だったのに。

2話  炭売り→←設定



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アリス - ミライノミチさん» ありがとうございます。とても励みになります。そのうち恋愛を増やしていくので、待って頂けたら泣いてバック転して喜びます。 (2020年11月23日 17時) (レス) id: e28dd41caa (このIDを非表示/違反報告)
ミライノミチ - 面白いです。いつも更新楽しみにしております。これからも頑張ってください。 (2020年11月23日 14時) (レス) id: 6244c3b093 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アリス | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/EHL/  
作成日時:2020年10月17日 15時

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