何もない18 ページ18
貴方side
次の日の学校。
教室に入ると視線を感じてその先を辿る。
及川がジト目でこちらを見ている。
貴「気持ち悪いなその視線!!」
及「だって、だって岩ちゃんの好きな子がAだなんて…!」
貴「だーかーらーー、違うって言ってんでしょーが!!」
及「誰がどう考えてもAだよあれは…」
貴「あーーもう!!じゃああの時私が見た女の子は誰だって言うの!!」
及「えーAの幻覚でしょどうせ。」
貴「はい、もう及川きらーい。私のこと信じてくれないところポイント下がった。」
及「えっ、ちょっと待ってよ!!それは無理!」
貴「じゃあ大人しく岩ちゃんの彼女を探しなさい。」
及「…はーい。」
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国見side
国「なー、あれ絶対Aさんのことだよな。」
4限目は5、6組の合同授業だったため、昼休みに入った廊下の喧騒の中を金田一と教室に向かって歩く。
金「岩泉さん、Aさんのこと好きだったのか…」
国「まぁ、Aさん自覚してないみたいだけどモテるよな。」
金「あぁ、それはわかる。」
確かに彼女はモテてるのだ。
目立ってモテているわけではない。密かにモテている。
部活の仕事はもちろん、学校の活動に責任を持って取り組んでいるし、明るい性格もあってか、周りへの気遣いがしっかりしている。
内輪ではふざけたりすることも多いが、本当はすごくしっかりしている。そこがまたいいと思う。
多分他の人もそう思っているんだろう。
少なくともバレー部のメンバーはAさんに好意的だと俺は思う。
国「岩泉さんとAさんか。なんか似合うような似合わないような…似合って欲しくはないけど」
金「国見はわかりやすいよなー」
国「でもAさん、誰の気持ちにも気付いてないし稀に見る鈍感な人だ。」
金「…国見、あれ、岩泉さんじゃね?」
金田一が指さす方を見る。
そこには
女子と向き合っている岩泉さんがいた。
廊下のロッカーの近くで何やら話している。
昼休みなため人は多いが俺達は背が高く目立つため、金田一を引っ張り階段の陰に隠れた。
国「あれ、1組の女子だ。」
金「確かに見たことある。」
内靴が俺達と同じ1年のカラーだ。
岩泉さんの前に回るとバレてしまうため女子の顔だけ覚える。
さっそく報告しなければ。
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りみ(プロフ) - コメントありがとうございます!( っ_ _)っ))そう言っていただけて嬉しいです!「確かし」っていうのは実はわざとで、私自身もよく使ってる若者言葉みたいなもので「確かにそうだし」っていう言葉の略なんです笑 もしかしたら古いかもしれません... (2019年10月17日 17時) (レス) id: b038bdc888 (このIDを非表示/違反報告)
はい - 何もない6のところで『確かし』になってました。勘違いだったらすみません あととても面白いです! (2019年10月17日 16時) (レス) id: d7ccb84d9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りみ | 作成日時:2019年8月8日 0時