義姉がヒロインだった件について (ページ6)

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「じゃ、待ってて」

葛「おー。さっさと帰って飯食おーぜ」

「今日のご飯何だろうねぇ」

ということで葛葉は近場で待機。俺だけ向かいます。
待たせるの悪いしさっさと終わらそ。

お、しっかり鍵かかってる。
まぁ鍵持ってるけどね。今日返すやつ。
え？まぁ表面上親子だけど実質疎遠のつもり。
もう接触もしないかんねー。

「こんばんはー」

「あら、おかえりなさい！」

「あ…Aくん」
「…誰や？」

おや？なんか知らん男の子もいるな。
まぁいっか。というか人数多っ。目がチカチカする…。

「お母さんの息子さんの、」

「Aよ！それで、どうしたの？」

「いや？充電器取りに来ただけ。
あと俺の部屋片付けちゃっていーよ。
帰ってくる予定ないからさー」

「え？ど、どうして…？」

「どうしてって、帰る必要がなくなったから？
あ、義姉さんごめんね。よろしく出来なくて。
俺いないし一人娘として気楽に過ごしてね。

いいでしょ？」

「えぇ、いいわよ！」

義姉とその友だち？らしき男の子たちはすっごく驚いてるけど、まぁこれがうちだから仕方ない仕方ない。
大方、義姉の方には構ってるんだろう。
息子と娘の扱いは違うっていうしねぇ。

自分の部屋に充電器取りに行ったらなんか義姉がついてきた。
何で？？友だちほっぽって来るの？
うーーん…俺じゃ考えられないなぁ…。

「Aくん！な、何で帰ってこないなんて…！」

「うん？うちじゃ普通だよ」

「そんな…。じゃあAくん、一体どこで…」

「さすがにアテ無しでは出ていかないよ。
あ、あった。
そうだ、義姉さんは部屋ある？」

「え…ううん、お母さんと…」

「あぁ、じゃあこの部屋使ってもいいからね。
ベッドは替えてねぇ」

「あ、うん……じゃなくて！
いいの？Aくんは！」

いいのっていうか、俺から言い出したんだけど…。
多分純粋な善意なんだろうけど、うちはこれが普通だから慣れてもらいたいなぁ。

まぁさすがに出て行かれるのは後味悪いかぁ。

「うーーん…まぁ反抗期で家出ってことで？」

「そ、そんな投げやりな…。
そもそも、お母さんもお母さんであんなあっさり…」

「えー？そんなに深く考えてないよあの人。
別に俺も気にしてないって言うか、ぶっちゃけどうでもいいかなぁ。家族とか」

多分世間一般的な家庭が築けてなかったからだと思うけど。