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｢入らないの？｣
思わず、わっ、と声を上げて振り向く。先程まで騒いでいた空き教室の中が急に静まった気がした。
｢ここにそれ置きに来たんでしょ？｣
と、私の持つダンボールを指さす彼は、両手ふさがってるなら開けるよとドアに手をかけた。
｢ちょ、ちょっと待って！｣
小さな声で呟いて、彼に近づく。目を丸くした目の前の人は首を傾げた。
｢えっと、今はまずいような気がする、んだよね｣
先程の内容はかなりプライベートな話だったので、中で恋バナしてるから入っちゃダメ、なんて言える訳もなく。でも入ってはいけないことを伝えたくて、途切れ途切れに言葉を繋ぐ。
｢あー、人がいるとか？｣
察したのか、彼も声の大きさを抑えて頭一個分くらい上から私に視線を向ける。うん、と頷くと｢盗み聞きは良くないよ｣とからかうように言った。
｢いや、だって！｣
｢はは、ごめんごめん。からかっただけだから。
じゃあ一旦離れた方がいいよね。それどこから持ってきたの？｣
｢…C組｣
｢じゃ、半分持つよ。迷惑もかけたし｣
そう言って、ひょいっとダンボールを取った。ありがとう、と彼の背中に向かって言うと、振り返った彼はいつもの目を細めた笑顔で頷いた。
｢ダンス部今日練習ないの？｣
｢うん。先生の都合で無くなった。だから俺も文化祭準備してたとこ｣
｢そうなんだ｣
そんな話をしていればC組に到着するのはあっという間だった。教室の黒板側のドアの前で少し雑談をしたあとドアを開けてくれた彼にお礼を言う。
｢じゃあ、お互い部活とか色々頑張ろうね｣
｢うん、ダンボールありがとう｣
｢気にしないで、俺が好きでやった事だし｣
そう言って入ってすぐのところにダンボールを置くと、手をヒラヒラ振って去っていった。私もその上に持っていたものを置くと、毛の根元まで黒色に染まった筆を持った美術部の子が目を丸くしながら｢今のってイジェノ！？｣と迫ってきたのは言うまでもない。
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ほのか(プロフ) - ジュンさん» はい！頑張ってください！ (2021年3月28日 15時) (
レス) id: a62bd22554 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン - ほのかさん» ありがとうございますー！TT 前回の更新から1週間もあいて待たせてしまいすみませんTT 文化祭の流れで色々ニヤニヤしながら内容を考えていました。これからも楽しみに読んでいただけると嬉しいです^^ (2021年3月28日 13時) (レス) id: 574c7b7109 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 早く続きが楽しみです！！！ほんっとに楽しみなんです (2021年3月25日 11時) (レス) id: a62bd22554 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン - さなこさん» コメントありがとうございます！TT 感謝感激です…これからどんどん進展していく予定ですので是非ともこれからも楽しんで下さい^^ (2021年3月20日 13時) (レス) id: 574c7b7109 (このIDを非表示/違反報告)
さなこ(プロフ) - ぐおおおおという気持ちでたのしませてもらってます(褒め言葉です) (2021年3月18日 23時) (レス) id: a10af9d64e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジュン
| 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/baekotowhani/
作成日時：2021年2月28日 20時
