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あ、あの子名前なんだっけ。たしかミンジュがイケメンだって言ってた子だったよな。
そんなことを考えながら、蛍光黄色のビブスを着て白黒のボールを蹴る男の子を目で追う。その蛍光色のピンク色の足を踏み出す度に短い黒髪が跳ねる。あの髪の毛、まるで、ジェノくんみたいだ。
あ、でもお風呂上がりのジェノくんはもう少し髪の毛長く見えたかも。
体育館から出てしまった黄色と青色が混ざったボールを、バレー部の女の子が拾いに行く。足元に転がってきたそれを拾った男の子は、ペコペコと頭を下げるベリーショートの女の子に右手を上げてニコッと微笑んだ。まるで、ジェノくんの笑顔みたいな。
｢何見てるの？｣
不意に右側で聞こえた声に、思わず肩が跳ねた。
パッと振り向くと、そこには丁度頭の中にいた人が頭の中で描いた姿のまま、まるでプロジェクターでスクリーンに映し出したように目の前で微笑んでいた。
｢え、あ、えっと、部活してるの、見てた｣
｢何部？｣
｢…サッカー部｣
どうして一瞬、私は言うのを躊躇ったんだろう。戸惑う私とは反対に、ジェノくんは窓の桟に両腕をぶらりとかけて、私の事なんて気にしていないようないつもの(と言っても話すのは三度目なんだけど)ふんわりとした雰囲気だった。
｢それより、ジェノくんはどうしてここに？｣
E組だったよね、と言うとグラウンドを見ていた顔が再びこちらを向いた。｢ん、そう。E組行こうと思ってたらたまたま姿が見えたから｣
そして後ろを振り返り、大量の紙達を見て何かを察したようだった。
｢もしかして居残り？｣
｢居残り…まあ、そんなもんかな｣
｢へえ、そういうのするタイプなんだ｣
｢初めてだよ、授業中ぼーっとしてたの先生に見つかっちゃって｣
すると、机を動かして私が使っていたものと向かい合わせにくっつけた。そして椅子も同様に動かし、黒板の隣にある棚から青いホチキスを取り出すと、再び椅子の所に戻ってきて座った。その自然な動きに、思わず瞬きをする私。
｢えっと…？｣
｢ん？手伝うよ｣
｢手伝う？｣
｢うん。この枚数、絶対に1人じゃ今日中に終わらないよ｣
｢今日最終下校7時だよ｣と付け加えたジェノくん。そこで私は今日が普段より1時間最終下校の時間が繰り上がっていたことを思い出した。その時には既に18時になろうとしていた。
そうだった、と呟きながらジェノくんの向かい側に座った時には彼はもうカチリ、と一回目のホチキスの音を鳴らしていた。
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ほのか(プロフ) - ジュンさん» はい！頑張ってください！ (2021年3月28日 15時) (
レス) id: a62bd22554 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン - ほのかさん» ありがとうございますー！TT 前回の更新から1週間もあいて待たせてしまいすみませんTT 文化祭の流れで色々ニヤニヤしながら内容を考えていました。これからも楽しみに読んでいただけると嬉しいです^^ (2021年3月28日 13時) (レス) id: 574c7b7109 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 早く続きが楽しみです！！！ほんっとに楽しみなんです (2021年3月25日 11時) (レス) id: a62bd22554 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン - さなこさん» コメントありがとうございます！TT 感謝感激です…これからどんどん進展していく予定ですので是非ともこれからも楽しんで下さい^^ (2021年3月20日 13時) (レス) id: 574c7b7109 (このIDを非表示/違反報告)
さなこ(プロフ) - ぐおおおおという気持ちでたのしませてもらってます(褒め言葉です) (2021年3月18日 23時) (レス) id: a10af9d64e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジュン
| 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/baekotowhani/
作成日時：2021年2月28日 20時
