夕日とドンヒョク ページ12
｢あ、ドンヒョクあのさ｣
｢んぉ？｣
｢……寝てたでしょ｣
夕日に照らされ、いつもよりさらに明るい茶色に輝く髪を揺らしたドンヒョクは、目を擦りながら私の言葉を否定した。｢いいや｣
船漕いでたの知ってるからね。テストまであと3日しか無いんだよ？分かってる？
そう言うと、彼は空虚な目で空を仰いだあとあからさまに話を逸らした。｢あ、そういや言いかけてたこと何？｣
ほんとに、何のために私は教室でコイツと2人きりで机を向かい合わせにしているのか。悲しくなってきた……。
その態度に喝を入れたくなったが、自分が話そうとしていた事の方が大事だと感じたので、私も敢えてその話題に乗る。
｢ジェノくんって知ってる？｣
｢何組？｣
｢E組｣
｢あぁ、ジェノか。知ってるよ｣
｢あの子ってさバスケ部なの？｣
それはドンヒョクが男バスだから聞いたことだった。あの日の、雨の中揺れる彼の背中を思い出したから。
｢へ？いいや｣
｢え？そうなの？｣
驚く私にドンヒョクはこちらに目も合わさず、数字が書き込んである再生紙に黒鉛を押し付けながら、当たり前だというように言った。｢おう。だってアイツ、ダンス部だし｣
｢Aそれ知らないのかなりやばくない？情報音痴？｣
｢からかわないで……他クラスの子の部活なんて私が知るわけないでしょ｣
｢いや、だってアイツ凄い人気じゃん、知らねぇの？｣
｢人気？｣思わず返した私に、シャーペンを動かしていた手を止めてまた同じようにドンヒョクは言った。｢ロンジュナとか、ジェミナと同じくらい｣
え、そうなんだ……。ミンジュの口から聞いたこと無かったけど。
基本的にイケメンで有名な子は、面食いなミンジュが逐一教えてくれるから(というか一方的にあの子が私に話してるだけなんだけど)、名前くらいは知っているつもりだった。
だが、案外そうではないようだ。
｢んで、ジェノがどうした？｣
考え事をしていて言葉を発さない私に、ドンヒョクは面白そうに言った。｢もしかして、気になってるとか？｣
そして、｢あのAについに春が訪れるか！｣とニタニタ笑うその頭を丸めた紙で軽く叩いた。んぐっ、と鈍い唸り声が漏れる。
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ほのか(プロフ) - ジュンさん» はい！頑張ってください！ (2021年3月28日 15時) (
レス) id: a62bd22554 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン - ほのかさん» ありがとうございますー！TT 前回の更新から1週間もあいて待たせてしまいすみませんTT 文化祭の流れで色々ニヤニヤしながら内容を考えていました。これからも楽しみに読んでいただけると嬉しいです^^ (2021年3月28日 13時) (レス) id: 574c7b7109 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 早く続きが楽しみです！！！ほんっとに楽しみなんです (2021年3月25日 11時) (レス) id: a62bd22554 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン - さなこさん» コメントありがとうございます！TT 感謝感激です…これからどんどん進展していく予定ですので是非ともこれからも楽しんで下さい^^ (2021年3月20日 13時) (レス) id: 574c7b7109 (このIDを非表示/違反報告)
さなこ(プロフ) - ぐおおおおという気持ちでたのしませてもらってます(褒め言葉です) (2021年3月18日 23時) (レス) id: a10af9d64e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジュン
| 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/baekotowhani/
作成日時：2021年2月28日 20時
